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ラグビーW杯鹿児島県隠蔽文書に「プラチナ」「特等席」の文言
【三反園県政の暴走(中)】

2019年11月26日 08:15

ラグビー資料v2--1--2.jpg 三反園訓知事が、裏ルートで入手した無償チケットを利用してラグビーワールドカップ準々決勝「日本対南アフリカ」の試合を観戦していた問題を巡り、HUNTERの情報公開請求を受けた鹿児島県が、開示予定のもの以外に文書を保有しながら、存在自体を隠していたことが明らかとなった。悪質な隠蔽である。
 事実確認を求めた記者に対し、県スポーツ振興課長の口から出たのは、役所で公文書の隠蔽が発覚した場合の決まり文句である「メモのつもり」――。しかし、HUNTERが独自に入手した文書は、どうみても“メモ”の体裁ではなく、明らかに組織内で共有された「公文書」だった。県がどうしても隠したかった内容とは……。
 
■「招待」「一般席」で逃げた三反園
 問題発覚直後、知事は地元報道機関のぶら下がり取材に、次のように答えていた。

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 「招待」されたから試合観戦に出向いたというのが、知事と県の主張。しかし、県関係者の証言によって、じつは知事が観戦を希望したため、裏ルートで特別なチケットを入手したことが分かっている(参照記事⇒「隠蔽されたラグビーW杯鹿児島県文書を入手(上)」)。

■2枚目の内部文書に記されていたのは……
 問題は、観戦した座席のことを、知事が一貫して「一般席」だったと言い張ってきたことだ。これまでの取材で、知事がもらったチケットは、高級な飲食などのサービスが付く「ホスピタリティパッケージ」というものだったことが分かっており、これだけでも“特別”。決して一般席ではなかったのだが、県が隠蔽しようとした文書には座席の位置付けが明記されていた。下が、HUNTERが独自に入手した県スポーツ振興課の保有文書である(*赤い囲みはHUNTER編集部)。

ラグビー資料v2--1.jpg

 たしかに、この文書は表に出せなかったはずだ。「スポーツホスピタリティー」についての説明で、内容の欄には知事が絶対に見られたくない文言が並ぶ。

・パッケージ:プラチナ
・VIP体験ができるプラン
・観戦席は見晴らしの良い特等席、屋根付きカテゴリーAのシート
・和洋のコンテンポラリー・スタイルの食事
・いつでも利用可能なバーに厳選されたビール・ワイン
・試合後の食事・ドリンクのサービス

 中でも「プラチナ」と「特等席」は、知事の「一般席」という主張を真っ向から否定するもの。文書を開示すれば知事が窮地に陥ることが分かっていたため、隠蔽に走ったとみるのが自然だろう。

 知事が試合を楽しんだのは、屋根付きで“カテゴリーA”と呼ばれる席だ。ラグビーワールドカップ日本大会の公式サイトによれば、通常のカテゴリーAだと4万円だが、高級な飲食が付く「ホスピタリティパッケージ」になると準々決勝で最低17万円。ただし知事が座ったのはチケットを提供した大会スポンサー企業への割り当て席で、価格設定自体が困難な特別な場所だった。一般人が入手できない席が「一般席」であるはずがない。

 昨日報じた通り、HUHNTERが入手したのは『ラグビーワールドカップ2019準々決勝戦 南アフリカVS日本の観戦について』とタイトルされた文書と、上掲の2枚。いずれも県スポーツ振興課が作成した内部文書で、組織内で共有されていることが分かっている。しかし、HUNTERの情報公開請求で開示されるのは大会スポンサー企業から送られてきたという「招待状」だけ。少なくとも2枚の文書が隠蔽された形だ。県スポーツ振興課に事実関係の確認を求めたところ、課長は、文書の隠蔽を暴かれた役所が必ずと言ってよいほど使ってくる「メモ」を持ち出してきた。その言い分とは……。
                                                             (つづく)



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