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鹿児島県議会議長に「政治とカネ」の問題
多額寄附、自民支部迂回させ後援会に

2019年10月 8日 09:20

18304_20190521153455-1.jpg 鹿児島県議会の外薗勝蔵議長が、統一地方選挙が行われた平成27年の2月から4月にかけて、自身が代表を務める自民党の支部に多額の寄附をし、その大半を別の後援団体に寄附していたことが分かった。自民支部を迂回させてはいるが、外薗氏のカネが後援団体に流れたのは確かだ。
 公職選挙法は、任期満了を迎える政治家が選挙前後の一定期間内に後援団体に対して寄附することを禁じており、外薗議長の資金処理がこの規定に抵触していた可能性がある。
(右が外薗議長。県議会HPより)

■自民支部使った脱法行為
 外薗議長が支部長を務める「自由民主党鹿児島県薩摩川内市区第二支部」が鹿児島県選挙管理委員会に提出した平成27年分の政治資金収支報告書によれば、統一地方選挙が行われたこの年の収入は925万円。すべて外園議長本人からの寄附だった。前年からの繰越金82,815円を加えた総収入は、9,332,815円となっている。

 支出の内訳は、人件費を約240万円支出しただけで、残りの大半である690万円が外薗氏の支援団体「外薗勝蔵後援会」に寄附されていた。外薗勝蔵後援会は、資金管理団体の指定を受けていない。下は、“外薗氏 → 自民支部 → 後援会”と動いた同年のカネの流れをまとめたものである。

外薗支部.png

 公職選挙法は、買収を抑止するなどの目的から、政治家が“一定期間”政治家本人の後援団体(資金管理団体を除く)に対し寄附をすることを禁じている。同法でいう“一定期間”とは、《地方公共団体の議会の議員又は長の任期満了による選挙にあっては、その任期満了の日前90日に当たる日》から選挙の投票日までのことだ。

 鹿児島県議会議員の当時の任期満了日は27年4月29日で投票日は4月12日。つまり外薗議長は、起点となる4月28日より90日遡った同年1月28日から4月12日までの間、外薗勝蔵後援会に対する寄附ができなかったということになる。

 しかし、上掲の表で明らかな通り、外薗議長が自民支部に行った寄附のうち同年2月10日の250万円、3月10日の200万円、4月10日の30万円は議長が後援会への寄附を禁じられた期間内でのもの。いったん自民支部に入金した形になっているだけで、実際には後援会に向けての寄附だった。禁止された期間内に、自民支部を迂回させて後援会にカネを入れる手口は、どうみても脱法行為。資金処理の実態によっては、一連の寄附が公職選挙法の規定に抵触していた可能性がある。

 7日、外薗議長の事務所に対し議長本人や会計責任者への取材を申し入れたが、出稿まで連絡もなかった。

 外薗議長は「政治とカネ」の問題に無頓着なのだろう。2011年には、鹿児島県北薩地域振興局と請負契約中だった自身のファミリー企業に、県議選で使用する車両を無償提供させていたことが発覚。地方自治体からの請負契約の当事者に、当該自治体の議員選挙に関する寄附を禁じている公選法の規定に違反するとして問題になっていた。(参照記事⇒「薩摩川内選出県議に公選法違反の疑い」)
 
  



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