三反園訓鹿児島県知事が、いったん出席の返事をした県内の会合やイベントを直前になって欠席する、いわゆる“ドタキャン”が、2017年(平成29年)からの3年間で計10回に上っていたことが分かった。
県への情報公開請求を通じて明らかになったもので、これまで表面化していた4件をはるかに超える数字。10回のうち、欠席理由の裏付けがとれるケースはたった2件で、他の8件については県側の主張が虚偽である可能性があることも分かった。
■あやしいドタキャン理由
HUNTERが鹿児島県に開示請求したのは、三反園知事の就任以来、いったん「出席」の返事をしながら何らかの理由で「欠席」になった会合やイベントと、その欠席理由が分かる文書。県外分を含めて11件あったが、下に10件の県内分だけをまとめて表にした。欠席理由が分かる文書は1件分(台風5号対策)のみだったため、他のドタキャン理由は所管課に確認した。
結論から述べれば、上掲の表の中で「欠席理由」を赤字で記したものは、県側の説明が虚偽である可能性が否定できない。
■崩れたアリバイ
まず、2017年(平成29年)8月5日の「全国障害者問題研究会第51回全国大会」。県の説明によれば、台風対策のため欠席したことになっているが、県の公式ホームページに掲載された「知事の動き」によれば、下の写真で明らかな通り、鹿児島中央駅前で開かれたイベントには参加していた。(*以下、ドタキャン当日の動きを示した画像は、すべて県のホームページより)
2018年(平成30年)1月13日の「『西郷どん』大河ドラマ館オープニングセレモニー」は、“体調不良”(県側説明)で欠席したことになっているが、今年6月の鹿児島県議会定例会でも指摘されたように、志布志市内のホテルで開かれた港湾整備の着工式に参加していた。“体調不良”は真っ赤な嘘だ。
同年7月8日の「鹿児島祇園睦會総決起集会」は大雨対策で欠席したとされてきたが、実際には全国商工会連合会会長の就任祝賀会に出席し、挨拶していた。知事にとって「大雨対策」は、ドタキャンの言い訳でしかない。
これまで報じてきた今年1月25日の「鹿児島工業倶楽部新年会」については、ドタキャン理由の「庁内会議」が証明不能(参照記事⇒「鹿児島県知事ドタキャン問題 “庁内会議”の証明できず」)。同じ時間帯に開かれていた別の会合には、しっかりと参加していた。
三島村の焼酎お披露目会も、ドタキャン理由である「庁内会議」は証明つかず。この日は、別の二つのイベントに出席し、笑顔を振りまいていた。
自己都合によるドタキャンを糊塗するため、偽りの理由で県民を欺いた三反園知事……。土曜・日曜に公費視察を集中させ、事実上の「選挙運動」に充てる非常識な男に、これ以上鹿児島県政を任せてはなるまい。