先月31日、次から次へと“不倫”を暴かれる自民党の議員たちについて報じ、今の状況を“この国の不幸”だと断じた(参照記事⇒「堕落する自民党 “税金で不倫”続々」)。
複数の読者から寄せられたのが、「国会議員一人当たりにつき、年間にどの程度の税金が費やされているのか」といった疑問。そこで、改めて国会議員にかかる費用についてまとめた。
■不倫騒動で国会活動休止
問題発覚後、連日のようにテレビのワイドショーで取り上げられているのが今井絵理子参議院議員。かつてアイドルグループ「スピード」の一員だっただけに、視聴者の注目度が高いらしく、不倫相手の妻を巻き込んで大騒ぎとなっている。今井氏本人、先月27日に≪「週刊新潮」掲載記事について。≫と題する言い訳を発信して以来ブログの情報発信も行なっておらず、当然ながら政治活動は休止状態だ。
一方、今井氏の不倫発覚で再認識された形になったのが、今年4月に重婚疑惑が発覚した中川俊直衆院議員。こちらは、つい最近まで記者会見も開かず、政治活動の再開に合わせてテレビカメラの前で謝罪するという横着さ。自分のことで精一杯の状態では、国家・国民のために働く余裕などあるわけがない。
不倫ではないが、不祥事を起こし、国会議員としての役割を果たしていない政治家はまだいる。政治とカネの問題で経済再生担当相を辞任した甘利明衆院議員は、「病気療養」を理由に国会を長期欠席。本会議にさえ出席していない。「このハゲ―――」で有名になった豊田真由子衆院議員も、病院に引きこもったままだ。少し前には、詐欺まがいの金銭トラブルや男色趣味が明らかとなった武藤貴也という衆院議員もいた。しかし、不倫で議員辞職した宮崎謙介氏を除いて、全員現職のまま。いずれも議員バッジへの執着は見せるが、国家・国民のために働ける環境にはない。まさに税金泥棒。こんな連中に無駄メシを食わせなければならない国民は、不幸と言うしかあるまい。
■嗚呼、税金の無駄遣い
それでは、国会議員としての職責を果たせない不祥事議員たちに、一体どれくらいの血税がつぎ込まれているのか?議員一人当たりにかかる年間の費用について、簡単にまとめた。
歳費や文書通信交通滞在費、公設秘書(3名)給与などで約6,000万円。その他、グリーン車乗り放題のJR特殊乗車券や議員会館、議員宿舎の維持管理費など諸々合わせると、一人当たり8,000万円前後になる計算だ。不祥事で満足な国会活動ができない議員に、国民の税金が垂れ流される現状。自民党は「不祥事を起こした議員は、離党したから関係ない」という姿勢だが、それでは“責任政党”とは言えまい。社会人としては半人前以下の連中に「公認」を出したのは、他ならぬ安倍自民党なのだ。