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堕落する自民党 “税金で不倫”続々

2017年7月31日 09:05

gennpatu 1864410770.jpg 失言に暴言、嘘とごまかしが日常茶飯となった安倍政権。象徴的な存在が、防衛相を辞任した稲田朋美衆院議員だったのは言うまでもない。ただし、加計学園の獣医学部新設を「今年の1月20日まで知らなかった」という安倍首相にしても、五十歩百歩。ゴルフや飲食を重ねる“腹心の友”が、事業の進展について語らぬはずはあるまい。見え透いた嘘に、支持率は下がる一方だ。
 下がっているのは支持率だけではない。自民党の政治家は、「一強」をいいことにやりたい放題。特に酷いのが当選1~2回の議員たちで、次から次へと“不倫”を暴かれる状況となっている。

■“一強”がもたらした堕落
 「一強」の政治状況が定着したことで、傲慢になった政府・自民党。タガが緩んだのは確かで、今年になって閣僚らの失言や暴言が相次いだ。「(東日本大震災が)東北でよかった」と発言し、復興担当相を更迭された今村雅弘衆院議員。十分な知識もないのに文化学芸員を「がん」だと断じた山本幸三地方創成・特区担当相。東北の被災地でおんぶされて水たまりを渡り、「長靴業界が儲かった」と軽口を叩いてクビになった務台俊介前内務政務官。政権の要である菅義偉官房長官は、加計学園疑惑の発端となった文部科学書内部の文書を「怪文書」と一蹴し、つまづきのきっかけを作る形となった。稲田前防衛相の迷走ぶりについては、改めて述べるまでもなかろう。

 政権幹部がこの程度なのだから、彼らが育てる新人議員たちの資質も知れたもの。「魔の2回生」を中心に、不祥事が続出した。「このハゲ―――」も強烈だったが、最低なのは不倫に走る議員たち。昨年来、衆院の2回生が3人、当選したての参院議員ひとりが週刊誌の餌食になっている。

宮崎 謙介 元衆院議員
中川 俊直 衆院議員
藤丸 敏 衆院議員
今井 絵里子 参院議員

■最低の輩が国会議員という不幸
 元アイドルの今井氏を除き、男性3人は大した知名度もない陣笠議員。不倫騒ぎで有名になった、情けない面々だ。宮崎、中川両氏のケースは特に悪質。宮崎氏は妻の出産入院中に、中川氏はがんで闘病中だった妻の目を盗んで、愛人と楽しんでいた。こうなると、政治家以前の問題。人として最低の輩に、国の未来を語る資格があるはずがない。

 開き直った形となったのが藤丸氏と今井氏。週刊誌の取材に不倫をあっさり認めた藤丸氏は、「17年前から離婚を前提に別居してきた。離婚を申し入れていたが、私が選挙に出ると決まって『離婚しない』と言いだした」などとして、妻を悪者扱い。今井氏は、謝罪の弁を述べながらも、不倫相手の夫婦関係が破綻していることを理由にして、自己弁護を図っている。どちらも、「自分は悪くない」という卑怯な姿勢。事の本質が分からないバカが国会議員だというところに、この国の不幸がある。

■注目集める藤丸氏の「政治とカネ」
 ちなみに、不倫の問題だけで終わりそうにないのが藤丸氏。古賀誠元自民党幹事長の秘書だった彼には、カネの問題が噴き出すとの話も出ている。愛人に贈与したという高層マンションの一室をはじめ、藤丸氏が所有もしくは所有していた不動産は、都内や千葉県などに計3戸。いずれも高級マンションだ。特に同氏が平成20年に購入した江東区豊洲にある52階建マンションの最上階近くの一室は、居住者の要望に応えるコンシェルジュサービスが受けられるほか、ジェットバス付きプール、ゲストルーム、キッズルーム、コンビニ、保育所に加えスカイラウンジまで完備した超高級物件。東京湾に面した部屋の中からは、レインボーブリッジを眺めることもでき、有名ホテル以上の設備だという。同氏は、秘書時代から高価なクラシックカーやクルーザーを保有してきたとされ、HUNTERは、議員秘書だった藤丸氏の金満ぶりに注目し、2013年に記事を配信していた(参照記事⇒「疑惑の代議士 秘書時代に超高級マンション取得 」)。

■不倫の原資は「税金」
 国会議員がもらう歳費の原資は税金だ。まさか愛人と遊ぶ金を政治資金で賄うことはできないはずで、そうなると不倫の原資は歳費=税金。前出の4人は、国民の血税で不倫を行っていたということになる。政治的には何の力もない新米議員たちが、政策の勉強ではなく、私欲のために時間とカネを浪費する現実。即刻議員辞職を求めるのが、彼らに「公認」を与えた自民党の義務だろう。



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