鹿児島県南大隅町の大村明雄町議会議長が、核関連施設誘致に絡み、電力業界と関係の深い東京の会社社長から接待を受けていたことが分かった。
南大隅町を巡っては、町政トップの森田俊彦町長が会社社長に核関連施設誘致に関する委任状を発給。見返りに飲食やデリヘル嬢派遣といった接待を受けていたことが分かっており「参照記事⇒森田南大隅町長にデリヘル接待」、役場と議会の両トップがそろって接待漬けになっていた形だ。
(写真が大村明雄議長。同氏のFacebook投稿より)
■核関連施設誘致巡り汚れた町政
森田町長が核関連施設誘致の一切を任せるとする委任状を発給したのは平成21年。大村議長も同じ頃に委任状を書いたとされ、両者の委任状のあて先は電力業界と関係の深い東京の会社社長になっていた。下が、町長発給の委任状の内容。大村議長の委任状も、同じ内容だっだと見られている。
私は、上記の者を代理人と定め、つぎの権限を委任します。記下記各号の施設ないしこれらの施設を利用する事業を鹿児島県肝属郡南大隅町に誘致するため、諸関係先との間で折衝・打ち合わせをし働き掛けをする一切の件。
1 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律に基づく特定放射性廃棄物の最終処分施設
2 核燃料物質又は核原料物質によって汚染された廃棄物の管理施設および埋設施設
4 原子力発電所
5 発電用原子炉に係る使用済燃料貯蔵施設
6 ウラン濃縮工場、その他の核燃料物質加工施設
7 MOX燃料工場、その他の使用済核燃料物質再処理施設
8 濃縮ウラン貯蔵施設及び加工施設
9 上記各号の施設の管理施設及び関連施設
会社社長による大村議長への接待は、主に東京都内の料理店での飲食。複数回だったといい、議長も周辺に事実関係を認めている。HUNTERは先月、議会事務局を通じて取材を申し入れたが、大村氏はこれを拒否。口をつぐんで、時間の経過を待つ構えだ。
■刑事告発の可能性も
森田町長の接待疑惑については、事実関係の確認を求めて南大隅町の住民らが町長あてに公開質問書を提出。森田氏が回答を拒否したため、鹿児島地検に刑事告発される事態になっている。大村議長の行為に、賄賂性が疑われるのは当然。役場と議会の両トップが接待漬けだったことを受け、町民から厳しい批判の声が上がりそうだ。