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森田南大隅町長にデリヘル接待 核関連施設誘致絡みで
出張のたび、にっこり笑って接待要求

2017年4月18日 08:30

P2261526.jpg 鹿児島県南大隅町の森田俊彦町長が、放射性廃棄物(核ゴミ)の処分場に絡んで接待を受けていた(参照記事⇒「鹿児島・南大隅町長に接待疑惑 核ゴミ誘致関係者が飲食提供」)。
 森田氏が受けた接待は、町長就任後の平成21年頃から平成25年1月までの十数回。処分場建設を狙う電力業界の関係者から、東京への公務出張のたびに料亭やクラブで飲食の提供を受けていたという。賄賂性の高い接待だが、問題は飲食・遊興のあとに行われていた“第二の接待”。森田氏は、宿泊先ホテルの自室に、電力業界関係者側提供のデリヘル嬢を招き入れていた。性的交渉があったとすれば、公費出張を利用した買春行為。破廉恥極まりない話で、辞任必至の状況だ。(写真が森田町長)

■性的接待 ― にっこり笑って毎回要求
 接待を行っていたのは電力業界と関係の深いO社(本社:東京)。O社の役員によると、森田氏が宿泊していたホテルにデリヘル嬢を送り込んだのは10回以上。旧赤坂プリンスホテルの和食店や向島の料亭などで夕食を終えた後、銀座のクラブに繰り出しホステスを侍らせて遊興。ここで、電力業界関係者側が「きょうは、どうします?」と水を向けると、森田町長は、にっこり笑って風俗嬢の提供を求めるのが常だったという。

■素性隠して
 電力業界関係者側は森田氏が町長であることを知られないよう、役員が森田氏のチェックインしたホテルの号室を確認。インターネットで「即アポ」と呼ばれるデリヘル嬢あっせん業者を調べるなどして、女性の派遣を頼んでいた。その後、役員が約束の時間にホテル前で女性と待ち合わせ。1回4万円から5万円をデリヘル嬢側に支払い、部屋番号を教えて部屋に送り込んでいた。キャンセルや「チェンジ」といわれる女性の交代要求はなかったとしている。

 ホテルは、宿泊客以外の人間を客室に通さないのが一般的。しかし森田氏は、O社の近くで客の出入りに注文を付けないホテルを選んで宿泊し、ほとんどの東京出張で、デリヘル嬢を自室に招き入れていた。前出のO社役員によれば、町長が1度だけチェックの厳しいホテルに宿泊し、デリヘル業者側から派遣を断られたケースがあったという。

■素性がばれたことも
 性的交渉を行ったかどうかの証拠はないが、デリヘル嬢が森田氏と対面していたことを裏付ける話がある。森田氏の素性を隠すことに、万全を期したつもりだったと言うO社役員。しかし、平成25年4月に民放キー局であるTBSが核関連施設に関する疑惑を報道し、嘘つき町長として一躍森田氏が全国区になったため、直近で森田氏の相手をしていたデリヘル嬢が、テレビ報道を見て森田氏に気付きデリヘル業者に連絡。事情を察知した業者が心配して、O社役員に「こないだのお相手は、町長さんだったんですね。(買春が)ばれるようなことはないですかね」と電話してきたという。短い時間で相手の顔を覚えるのは困難。デリヘル嬢と森田氏が、一定の時間接触していた証左である。

■接待・買春 いずれも犯罪

 都内の風俗関係者に話を聞いたところ、デリヘル遊びは、大半が買春目的。森田町長の東京出張で、O社側が支払っていたという4~5万円の料金は、性的交渉を前提とする料金だと断言している。買春は犯罪。O社役員の話がすべて事実なら、森田氏は公人でありながら違法な遊びを繰り返していたことになる。しかも、東京出張時の旅費の原資は公金。森田氏は町民の税金を使って、犯罪にあたる飲食やデリヘル接待の機会を得ていた形だ。破廉恥極まりない話だが、これまで森田氏が町民を欺くため強弁してきた「でっち上げ」「作り話」といった逃げは通用しない。接待を行っていたO社側は、「出るところに出ても構わない」と話しており、森田氏との直接対決も辞さぬ構え。核関連施設誘致を巡って町民と電力関係者の両方を騙し続けてきた森田氏に、終わりの時が近づいている。



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