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人工島・マリコン業務に官製談合の指摘
不正の温床 福岡市「原課発注」の実態(2)

2017年7月26日 09:00

市役所 44.jpg 福岡市がホームページ上で公表している「入札結果」とは別に、検索しても見つけることができない「原課発注」の入札案件が存在した(参照記事⇒「不正の温床 福岡市「原課発注」の実態(1)」。
 市民の目が届かないところで、役所と業者だけのやり取りによって1年間に500件以上の業務が発注されており、金額にして約40億円あまりが費用されている状況だ。
 「不正の温床」という表現は決して間違いではなく、市への情報公開請求で入手した資料からは、官製談合を疑わざるを得ないケースがいくつも見つかっている。まずは、市港湾空港局発注の入札結果から。
(写真は福岡市役所)

■2件の事業、3年間2社で独占
 下は、市港湾空港局が発注した人工島=アイランドシティ内での「公共残土受入管理業務」と「埋立地管理(環境監視等)業務」の平成26年度から28年度までの入札結果表だ。

【26年度】
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【27年度】
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【28年度】
1-港湾.jpg1-港湾6.jpg

 人工島=アイランドシティ内に運ばれた公共残土を処理する「公共残土受入管理業務」は毎年4月の入札。市内の老舗マリコン「博多港管理」が、3年連続して落札していた。「埋立地管理(環境監視等)業務」の入札も同様の形。こちらは、地場マリコン「宮川建設」が毎回落札していた。どうみても不自然だ。

 建設業界の関係者に入札結果を見せたところ、即座に「あり得ない」。「入札を実施したということは、どの業者でも仕事ができるということ。同じ業務とはいえ、特定の会社が、毎回都合よく落札できるはずがない」と話し、“談合”の可能性を示唆する。

■官製談合の土壌
 福岡市内で海洋土木を専門とする、いわゆる「マリコン」の数は少ない。港湾空港局発注工事を落札できる業者が限られているのは確かで、上掲の入札結果表にある通り、入札に参加した業者はどの仕事でもほぼ同じ顔触れだ。その中でも博多港管理と宮川建設は、地場の有力マリコン。なにかと張り合うことが多いという。外形的には、2社で仕事を分け合ったという見方もでき、そうなると業界ぐるみの談合だ。

 事業を所管する福岡市港湾空港局に確認したところ、入札は「指名競争方式」。市側が入札参加業者を選定するため、官製談合を招く可能性が高い仕組みである。しかも、この二つの事業は財政局契約課を通さない「原課発注」。不正の土壌が、毎年同じ業者が仕事を受注するという状況を生んでいると見るべきだろう。

 「原課発注」の業務については、いくつかの分野で「談合」の告発メールが届いている。空港港湾局がらみのマリコン業界による「談合」も、その中のひとつだ。2件の工事で同じ業者が落札を続けていることについて、所管の空港港湾局東部建設課は「偶然」だと言うが、HUNTERには「官製談合」を指摘する告発が届いている。



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