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みんなの党はブラック企業

2013年10月 1日 07:55

みんなの党 嫌がらせによって退職に追い込み、その責任を問われたら「本人の自己都合」と言い訳する―ブラック企業の典型的な手口だが、これがチンケな私企業の話ではなく、35名の国会議員を擁する歴とした政党の話なのだから呆れる。
 渡辺喜美代表の独断専行が続き、分裂含みのドタバタ劇を展開中の「みんなの党」が、またもや非常識な対応で党内組織の反発を招いている。

柿沢氏離党で公開質問
公開質問状 8月23日に柿沢未途衆院議員(東京15区)がみんなの党を離党した経緯については、これまで報じてきた通り(⇒「みんなの党 つづく有権者不在のドタバタ」 。柿沢氏は代表の渡辺氏から「党から出ていってほしい」と言われ、目の前で離党届を書くように強制された。
 「万事休す。覚悟を決めた」という柿沢氏は、議員会館の自室でコピー機からA4の紙を一枚取り出し、辞表をしたためた。離党が彼の本意でなかったことは明らかだ。

 唐突な展開に驚いたのは柿沢氏を支えてきた地元の組織。9月17日、みんなの党東京15区総支部の鈴木清人幹事長から党本部の役員各位宛てに、「公開質問状」が届けられた(右がその公開質問状)。内容は柿沢氏への離党勧告がどのような手続きで決められたのか、そして地元に対してその説明が行われるのか。
9月30日までに、書面にてご回答いただきたくお願い申し上げます」。

事実上の回答拒否 
 これに対する渡辺氏と浅尾氏の対応は早かった。公開質問状の提出から2日後(19日)、浅尾幹事長が、要求された「書面」ではなく、“電話”で鈴木氏と話したのだ。
公開質問状に書かれている内容が事実誤認だ。文面では答えられない」。
 事実誤認とはどういう意味かと鈴木氏が問うと、浅尾氏はこう言ったという。
我々は離党勧告をしていない。柿沢氏が勝手に離党しただけだ」。
 これでは質問状を突きつけた党支部側の怒りの炎に、油を注いだようなものだ。

 離党勧告をしていない以上、党内の手続きを経る必要はない、だから書面で回答するに値しないという論理だ。だが23日の会見で渡辺氏は、次のように明言している。
私の方から何と申し上げたかは定かには覚えていないが、『離党していただきたい』と話した」。

 代表から「離党してほしい」と言われることが、離党勧告に該当しないというのだろうか。ちなみに渡辺氏お気に入りの松田公太参院議員は、渡辺氏が江田憲司氏を幹事長職から更迭した8月7日の両院議員総会で、代表の地位について「会社組織で例えると、CEO」と述べている。
 彼らの論理で考えるなら、「社員」たる議員は「CEO」たる代表に従わないといけない。ならば代表からの「離党してほしい」という言葉は絶対であり、「離党勧告」どころか「離党命令」に等しいものだ。

 浅尾氏が鈴木氏に電話した翌日、記者会見で公開質問状の処理について尋ねられた渡辺代表は、こう述べただけだった。
浅尾幹事長に任せている」。
 部下任せや隠ぺいもまた、ブラック企業の常とう手段。果たしてこれが、公党のやることだろうか。

 堺市長選で惨敗の「維新の会」、そして真っ黒の「みんなの党」。第三極と有権者の距離は遠のくばかりだ。

<天城慶>





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