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暴君の肉声 ― 三反園鹿児島県知事の恫喝に怯える県職員

2020年3月12日 08:00

047e10dfa49129965d6a242de99adcd4146268ad-thumb-220xauto-25187.jpg 2018年7月、ブラジル・サンパウロで開かれたブラジル鹿児島県人会主催の夕食懇談会で、三反園訓鹿児島県知事が、旅行会社の女性添乗員を指さしながら怒鳴りつけた。「誰が締(し)めろと言ったんだ!〇〇、お前か!」――。あまりの剣幕に、会場が凍りついたという。
 知事である自分を差し置いて、県議会議長に締めくくりの挨拶をさせたことが気にいらなかったというのだが、携帯電話を持って会場を出たきり姿を見せなかったのは三反園氏自身。この時は、県庁内で日常茶飯になっていると言われる知事のパワハラが、ついに外部の人間にまで及んだということでマスコミを騒がせる事態となった。
 ただし、知事がパワハラを認めたことはなく、県議会でも記者会見でも事実関係を完全否定。さすがに県職員も黙っていられなくなったらしく、HUNTERには次々に告発メールや音声データが送られてくる状況となっている。

■続々届く告発メールに録音データ
 ブラジル鹿児島県人会主催の夕食懇談会では、携帯電話で話ながら会場の外に出ていた三反知事が、会場に戻ってくるなり女性添乗員を指さし「誰が締(し)めろと言ったんだ!〇〇、お前か!」「国体の仕事はJTBにはやらないぞ!」と叫んだ。続いて凄まじい剣幕に和やかなムードは吹っ飛び、女性添乗員は震えながら泣いていたという。

ブラジル 鹿児島.jpg

 三反園知事のパワハラは、県庁内では誰もが知る事実。事あるごとに罵声を浴びせる三反園氏に怯え、精神的におかしくなる職員も――。県関係者の話によれば、知事のパワハラに耐えかねて、複数の部署で何人も職員が休職する事態になっているという。

 当然、県議会や記者会見で事実関係の確認を求められることになるが、知事はいずれの場合も完全否定。パワハラを認めたことはない。不適切な行為をはたらいても、証拠がないのをいいことに、自らの行為を正当化するのが三反園流だ。

 さすがに黙っていられなくなったのだろう。県の関係者から、知事の声を拾った音声データが送られてきた。その一部を公開する。
 
  

 知事室でメモを取りながら話を聞いていた職員に対し、いきなりの恫喝。実は、このあと「知事の言うことを聞け」と続くことから、パワハラとみなすのが普通だろう。職員に対する恫喝や怒声は日常茶飯だと言われており、県関係者からの告発メールは切実だ。ほんの一部だが、紹介しておきたい。

――「新型コロナウイルスの対応で、訳のわからん動きをする知事の命令に本庁全体が呆れている」
――「パワハラは日常茶飯。怒鳴られ続けて、神経がおかしくなった職員は一人やふたりではない。県民に訴えたくても、できないのが役人のつらさ。歴代最低の知事が、県庁をダメにしている」
――「私は県職員です。知事の怒鳴り声に震える毎日です。助けて下さい」
――「知事は税金使って選挙運動やるために、土曜、日曜も職員を駆り出す。まともではない県政が、これ以上続くのは我慢ならない」
――「宣伝になりそうなことは自分の手柄。都合の悪いことは全て職員に押し付ける。県議会のホームページで、録画された知事と県議さんたちの質疑を見れば、三反園がどれだけ卑怯な人物か、子供でもわかる」 
――「報道出身なのでパワハラなんて無縁の人かと思っていたが、私が知る限り(といっても須賀龍郎元知事と伊藤祐一郎前知事だけですが)最低の人間です。職員を奴隷扱い。人格否定。恫喝。人事権濫用。実態を知った県民は腰を抜かすでしょう」




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