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自民党福岡県連会長の政党支部に疑惑の企業献金(1)

2019年7月 9日 08:55

DSCN0965.JPG 自民党福岡県連会長の原口剣生県議会議員(久留米市選出)が代表を務める「自由民主党福岡県久留米市第二支部」が、県の発注業務を請負う複数の企業から、多額の献金を受けていたことが分かった。
 同支部が県選挙管理委員会に提出した平成27年、28年、29年分の「政治資金収支報告書」によれば、それぞれの企業の献金額は数十万~数百万。いずれも県発注の建設工事やコンサル業務を受注しており、県政界実力者との不適切な関係を疑われてもおかしくない状況だ。
 原口氏側への献金実態について検証する。
(写真は原口氏の事務所)

■法の抜け道「政党支部」に業者の献金
 政治資金規正法で認められている企業・団体献金の受け皿は、政党と政党支部及び政党の政治資金団体のみ。それ以外の政治団体や政治家個人への企業・団体献金は、特定企業に見返りを与えることにつながりかねないとして禁止されている。ただし、政治家が代表を務める政党支部への献金は認められており、これが“抜け道”になっている。

 原口氏が代表を務めているのは「自由民主党福岡県久留米市第二支部」。県選管に提出された平成27年、28年、29年分の政治資金収支報告書を確認したところ、同支部は毎年約800万円~1,000万円の企業・団体献金を集めていた。

 原口氏は平成23年5月から1年間県議会議長に、27年からは自民党県議団会長の座にあった県政界の実力者。県の指名業者による自民支部への献金は、27年から徐々に増えた形となっている。
 
 特徴は、疑念を持たれる“スポット献金”が多いこと。県発注の仕事を受注している建設関連業者から毎月一定額の寄附を受け取っているケースもあるが、別の指名業者から1度限りか、あるいは特定年だけ複数回という格好で献金を受けていた。検証を進めるため、まずは主な献金企業の県関係の工事経歴及び落札状況を調べ、表にまとめた。

自民支部献金企業受注実績.png

 これだけ県の仕事を受注している指名業者から、県議側に献金が行われる実情はどう考えても不適切。HUNTERは今月2日、原口県連会長に対し、以下の内容の質問書を送って回答を求めていた。

 貴殿が代表を務める「自由民主党福岡県久留米市第二支部」が福岡県選挙管理員会に提出した平成27年、28年、29年分の政治資金収支報告書によれば、同支部は、県発注にかかる公共工事を受注した多数の企業(県の指定業者)から、寄附を受けています。毎月一定額を寄附する定期的な献金もあれば、スポット的に100万円あるいは30数万円といった額を寄附しているケースもあります。
 そこでお尋ねですが、一連の献金の中には、受注の時期と重なるものもあり、これは受注に対する謝礼ではなかったのかという疑念を持たれてもおかしくない形です。まず、この点について、貴殿のコメントをいただきたいと存じます。
 次に、そもそも論ではありますが、県議会議員が代表を務める政党支部が、県の発注事業を受注する指定業者から献金を受けることについて、どのようにお考えでしょうか。貴殿の考え方をお教えください。
 最後に、同支部に寄附した企業の代表者の中に、暴力団関係者もしくは暴力団関係者と付き合いのある方がいるかどうか、お答えください。

 質問書に対する回答が、下の「FAX送付状」である。

002.jpg

 質問に対する答えになっていないことは一目瞭然。政治資金収支報告書に記載された献金の性質について“是か非か”を問うたのだが、その点については一切触れられていない。県の仕事を請け負う企業から県会議員が政治資金をもらえば、癒着が生まれると考えるのが普通。実際上掲の表に別のデータを加えると、原口氏側への献金にある疑念が生じる。
                                                         (つづく)



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