「歴代最低」。三反園訓鹿児島県知事(写真)への評価を問うと、県関係者のほとんどが、そう断言する。
反原発派を騙して知事の座を手に入れた汚い手口。県の内外で、職員や業者など弱い立場の人を怒鳴りつける性格の悪さ。知事選立候補が噂される相手と比較されるのがいやさに、参加が重なる会合をドタキャンして逃げ回るという情けない対応――。たしかに、これほど程度の低い県知事は、日本のどこを探しても見つからないだろう。鹿児島県政史上、最低の知事だという評価にはうなずくしかない。
■「語るに落ちる」の典型例
先月30日の定例会見、三反園知事は、これでもかとペテン師ぶりを見せつけた。都合が悪い話になると、「担当部署に聞け」で責任放棄。支援団体「県民党」を巡る質疑では、2年前の県議会答弁と整合性のない自分の発言にうろたえ、聞いている方が恥ずかしくなるような“ごまかし”をせざるを得ない状況に追い込まれていた。哀れというしかないが、新聞記者とのやり取りでは、さらに酷い醜態を演じている。
知事は今年1月、「公益社団法人 鹿児島県工業倶楽部」の新年大会を直前でドタキャンしたが、一緒に参加予定だった県職員5人も“欠席させて”いた。参加費は1人あたり7,000円。公費支出されていたことから、知事は会見でドタキャンの実態について厳しい追及を受けることになった。
ただし、答えはこの日のドタキャンに関する質疑で24回も繰り返された「担当部署に聞け」。戦法を変えた記者が、関係職員が取材を拒否している現状を告げ、「何人申し込んでいたんですか。なんで欠席したんですか。お金はどこで支払われたんですか。会費7千円です」と畳み掛けたところで、知事が言わずもがなのひとことを発する。それが次のやりとりだ。
『語るに落ちる』とは、このことだろう。それまで、職員のドタキャンに関することは一貫して「知らない」「聞いていない」「分からない」「担当部署に聞け」で通していた知事が、記者の示した会費の額を聞いたとたん「6千円でしょ」――。「知らない」「聞いていない」「分からない」が真っ赤な嘘だったことを、自ら証明した格好だ。そのあとの“ごまかし”も、聞いていて恥ずかしくなるような低レベルなものだった。
ある県関係者は、次のように話している。
「歴代最低どころか、ただのペテン師。それも最低レベルのペテン師だろう。嘘やごまかしが、すぐばれる。立場の弱い相手には高圧的にでるくせ、政治家や有名人にはへこへこ。人間としても最低だ。県庁内で知事を支持する職員は一桁いるかいないか。県民には、ぜひ知事の実像を知ってもらいたい」
鹿児島県民は、5月30日に行われた定例会見の動画を見るべきである。(「令和元年5月30日定例知事記者会見⇒動画版を見る(外部サイトへリンク)へ」