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憲法違反の丸山穂高 逃げ腰与党に国民あ然 

2019年5月22日 08:05

ae5c744b009c5bfed1757198373d10896a2c08d2-thumb-230xauto-24801.jpg 「(議員辞職勧告決議案を)発言に対して出すのはゆゆしき事態」――。何も知らない人がこの主張を見聞きすれば、評論家の無責任なコメントとしか思わないだろう。
 発言の主は、北方領土の奪還方法として「戦争」に言及し、日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員。20日、報道陣に囲まれた同氏は「(戦争発言が)憲法の理念を逸脱しているとは考えていない」とも発言し、東大出のキャリア官僚とは思えぬ理解不能な姿勢で、世の中を驚かせた。
 どう言い逃れしようと丸山氏の戦争発言は憲法の理念を逸脱しているのだが、国会は、逃げ腰となった与党のせいで、暴走議員を処断できないぶざまな姿をさらしている。

■支離滅裂の丸山議員
  立憲民主党や日本維新の会など6党派が、衆議院に議員辞職勧告決議案を提出したことについて記者団に聞かれた丸山氏は、国会内でつぎのように語った。
 
総務.jpg

 野党が提出した議員辞職勧告決議案に関しては「発言に対して出すのはゆゆしき事態だ。言論の府が自らの首を絞めかねない。可決されても絶対に辞めるわけにはいかない」、自身の発言が憲法違反との批判を浴びていることに対しては「全くもって、憲法の理念を逸脱しているとは考えていない」――。こうした支離滅裂な発言をする国会議員がいることこそ“ゆゆしき事態”なのだが、丸山氏は注目を集める自分に陶酔しているのか、立ち止まって自省することができなくなっている。

 “ゆゆしき事態”を招いたのが自分であることを棚に上げ、国会を悪者にして辞職を否定する丸山氏。牽強付会の説には呆れるしかないが、この先のブーメランを恐れて暴走議員を辞職させることのできない与党の対応は、それこそ“自らの首を絞めかねない”愚かな行為だ。

 与党は21日、「議員辞職」ではなく猛省を促す「けん責決議案」を提出したが、今後の暴言・失言を前提とした自公の逃げ腰に、多くの国民が失望したことだろう。

■憲法違反は明らか
 訳知り顔に「国会議員の身分は重い」などとして辞職勧告決議を戒めるような発言をする政治家やコメンテーターもいる。だが、丸山氏の戦争発言は国家の基本姿勢を否定するもの。憲法の規定に抵触する可能性が高く、「違法性」が問われかねない内容だ。自民・公明の国会議員に立法府の一員としての矜持があるのなら、領土問題の解決手法を「戦争しかない」と決めつけた暴走政治家を、自分たちの手で処断するべきだった。
 
 重ねて述べるが、丸山氏の戦争発言は、明らかに憲法違反。条文をみれば、子供でも分かる。

【戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認】 第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
   
【憲法尊重擁護の義務】
第99条 
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

 先の大戦を経験したこの国にとって、憲法9条が規定する「戦争放棄」は国是だ。その憲法を「尊重」し「擁護」するのは国会議員の義務。ならば、いかなる理由があろうとも、「戦争」を肯定的にとらえた政治家を容認することはできまい。

 丸山問題発覚後、ロシア上院の国際問題委員長が「(丸山発言は)日ロ関係の流れの中で最もひどい」と厳しく批判。発言を逆手に取る形で「挑発的な発言ができるのは、(領土問題の)解決を望まない人々だ」と語っている。この段階で、ロシアとの交渉に大きなマイナスになったことは確か。ロシアだけでなく、戦前の日本と安倍政権を重ね合わせてみているアジア諸国からも、「やっぱり日本は危ない国だ」と言われかねない。こうした状況こそ、国益を損ねる“ゆゆしき事態”ではないのか?

 国会は「言論の府」であると同時に、法律を作る場=立法府でもある。国の基本法である憲法を軽んじ、戦争による懸案処理を言い出すような輩が身を置くところではあるまい。




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