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自民、福岡知事選で現職小川氏推薦へ

2019年1月29日 08:35

5181bf7baf81652e8785c6a67638dfb599eacd49-thumb-250 xauto-19212.jpg 安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務相は28日、国会内で甘利明選対委員長を交えて会談。福岡県知事選挙への対応について話し合った。
 現職・小川洋知事の3選阻止を狙う麻生氏が推しているのは元厚生官僚の武内和久氏。「今月28日に武内の党推薦が決定する」と公言してきた麻生氏だったが、党側の結論は事実上の「小川推薦」で、閣内ナンバー2の目論見が外れた格好となった。同党幹部は、「そう遅くない時期に、小川推薦が決まる」と明言している。
 地元福岡でも、小川陣営の選挙態勢が着々と強化されている状況。麻生氏に強烈な逆風が吹きつける展開となっている。

■激怒した麻生氏 
 28日夜、安倍首相と麻生氏は、甘利選対委員長を交えて国会内で会談。自民党関係者によると、甘利氏から「小川57、武内11」という知事選の調査結果が改めて示され、武内氏への推薦が困難な情勢にあることが説明されたという。「28日に武内の推薦が決まる」と公言してきた閣内ナンバー2の面目が、丸つぶれとなった格好。麻生氏は激怒したとされるが、結論は変わらなかった。

 同日、二階派所属で小川知事を推す武田良太(福岡11区)、鳩山二郎(福岡6区)、宮内秀樹(福岡5区)の3衆院議員が、派閥の親分でもある二階俊博幹事長に各選挙区支部による小川氏の推薦願を提出。現職推薦を要請した。二階氏は記者会見で「地元の話し合いの経過を見極め、結論を出したい」と述べるにとどめたが、党本部内ではすでに「小川推薦」が規定路線。注目されていた山梨県知事選挙で自民、公明が推す新人の元衆院議員が勝利したことを受け、自民党が「勝てる候補」(同党幹部)である小川洋現知事を推薦する可能性が高くなった。

■主要団体は「小川支持」 責任論浮上
 福岡県内では、農政連や町村会、医師会などの主要団体が小川氏の3選に向けて動き出しており、麻生氏の戦略が事実上封じられた形となっている。

 県連の中からは「天下の御意見番である副総理が、訳の分からない理由で、皆が推す現職知事を引きずり降ろそうとした。『28日に推薦決定』というのも虚構だった。責任をとって、国会議員を辞すべきだ」という声が上がっている。

*自民党は30日、甘利明選対委員長と二階俊博幹事長などが福岡県知事選挙への対応を協議。事前の情勢調査結果から有利とみられていた小川洋現知事ではなく、麻生氏と同党福岡県連が推す武内和久氏の推薦を決めた。(30日12時16分追記)
 



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