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渡具知名護市長の後援会 政治資金収支で虚偽報告
政治資金規正法違反の疑い

2018年12月 6日 07:55

DSC05606-thumb-240xauto-23510.jpg 今年2月に行われた名護市長選挙で安倍政権の全面支援を受けて初当選した渡具知武豊市長(写真)の陣営が、収入と支出の整合性がない選挙運動費用収支報告書を市選管に提出していた問題に絡み、渡具知氏の支援団体「とぐち武豊後援会」も違法な政治資金収支報告書を作成し、沖縄県選挙管理委員会に提出していたことが分かった。
 原資がないにもかかわらず、支出が行われており、政治資金規正法が禁じる虚偽報告が強く疑われる状況。渡具知陣営には、市長選向けに自民党側から多額の資金が流れており、真相解明が求められる事態となりそうだ。

■市長選選挙収支と同じ 収入ないのに支出
 下は、渡具知市長の支援団体「とぐち武豊後援会」が沖縄県選挙管理委員会に提出した平成29年分政治資金収支報告書の表紙と収入のページである。この年の収入は記載のある「自由民主党名護市支部」からの500万円と、事務所開き会費として別のページに記載のある15万1,500円だけだ。前年からの繰越金が「0」だったため、収入総額は515万1,500円となっていた。

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 事務所開き会費15万1,500円の入金日は不明だが、主な収入となった自民党名護市支部からの500万円は12月12日に入金されている。

 一方、支出総額は計512万7,993円。人件費や事務所費などの経常経費が149万4,845円で、政治活動費が363万3,148円だ。問題は、このうちの「政治活動費」にかかる支出だった。詳細を記すよう義務付けられている5万円以上の支出は、下の報告書の記載にある印刷費3件のみ(計57万9,140円)。その支出月日に注目した。

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 15万2,000円の印刷費は「8月29日」、14万8,000円が「9月12日」、最後の27万8,640円が「10月11日」となっている。前述した通り、自民党名護市支部からの500万円は12月12日の入金で、3件の印刷費支払いには間に合っていない。支出日が不明の事務所開き会費15万1,500円が早い時期の入金だったとしても、3件の印刷費すべてを支払うのは無理だ。つまり、原資がないのに支出が行われた形。渡具知氏の選挙運動費用収支報告書と同様、違法な収支報告ということになる。

■疑惑の中心に「自民党名護市支部」
 渡具知市長の選挙資金も、後援会の政治資金も、自民党名護市支部からの寄附が主たる財源だ。候補者だった渡具知氏個人と後援会には、同支部からそれぞれ400万円と500万円が流れている。さらに、選挙期間中、渡具知陣営の確認団体として中心的な活動をしていた「くらしを豊かにする市民の会」にも、同支部から4件計1,208万円が寄附されていたことが、先月30日に公表された政治資金収支報告書から明らかとなっている。

 名護市長選を巡るカネの流れを見ていくと、軸になっているのは原資の大半を賄った格好の「自民党名護市支部」。その名護市支部の収支を精査すると、渡具知陣営全体が犯した“違法性が高い資金処理”の実態が浮かび上がってくる。

(以下、次稿)



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