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【文書改ざん問題】安倍政権のブラックジョーク「道徳の教科化」

2018年6月 8日 08:55

7c8d4f3068bb3574a2cf28bb7978b2f6aebdfa5d-thumb-240xauto-24480.jpg 公文書の改ざんや廃棄という犯罪行為を犯しながら、誰一人クビにせず、甘い処分でシャンシャン――。学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題に関する財務省の調査報告は、税金を払うのがばかばかしくなるような結末となった。
 最高責任者の麻生太郎財務相に至っては、わずか170万円の大臣給与を返納して終わりという茶番。巨悪を追い詰めるという責務を負った検察も機能不全に陥っており、権力者たちの高笑いが聞こえてきそうな状況だ。
 国民を愚弄し続ける安倍政権が推し進めてきたのが「教育再生」。目玉となっているのが「道徳の教科化」である。大丈夫か、日本。

◆「道徳の教科化」はブラックジョーク
 今年の4月から、小学校の授業で「教科外の活動」とされていた道徳が「特別の教科」に格上げされた。「道徳の教科化」である。中学校でも2019年度から教科化が実施され、子供たちの“道徳心”が評価されるという、おかしな事態となる。

 道徳の教科化を進めたのは安倍政権。安倍首相は、自身の公式ホームページで「教育再生」についてこう記している。

 安倍内閣が掲げた「美しい国、日本」の姿は、品格ある国家、社会を創り、世界から信頼され、敬愛される国です。誰もが日本に生まれたことを喜び、誇りに思うことができる国創りを目指すためには、教育の再生が必要です。
(中略)
 規範意識や他人を思いやる心を育むために道徳教育を充実させます。生徒児童が感動を覚えるような教材を開発、活用することになります。生命の尊厳、社会への主体的な参画などの重要性についても教えることになっています。

 中央省庁で公文書の改ざんや廃棄という犯罪行為が行わる国家。責任を取らない政治家が大臣の座にしがみつく国家。官僚トップがセクハラし、大臣が「セクハラという罪はない」と開き直る国家。「膿を出す」と言いながら、事件関係者の国会招致を拒み続ける男が総理大臣である国家。これが「品格ある国家」、「世界から信頼され、敬愛される国」と言えるのだろうか?疑惑から逃げ回る政治家による「規範意識や他人を思いやる心を育むために道徳教育を充実させます」という主張が、虚しく響く。森友学園や加計学園を巡る疑惑に対する安倍首相と自民党の対応を見せつけられてきた国民からすれば、道徳の教科化や首相の言葉はブラックジョークでしかない。

◆検察の無能
 余談だが、財務省による組織ぐるみの犯罪行為を立件できない検察は、「税金泥棒」と呼ぶべきだろう。永田町や霞が関から自浄能力が失われたいま、正義を実現できるのは検察しかなかったはずだ。それを、もとの文書の本質が改ざんされたあとも変わっていないなどという馬鹿げた屁理屈で“不起訴”というのだから、開いた口が塞がらない。本質がどうであろうと、改ざんは改ざん。偽造は偽造なのだ。

 森友との交渉記録の廃棄や文書の改ざんが実行されたことによって、安倍昭恵夫人が関与したという証拠は消されている。財務官僚の一連の行為は、まさに「本質」を捻じ曲げた犯罪行為だろう。どこから見ても「起訴相当」。財務省の文書改ざんがセーフなら、全国の役所で同じことが繰り返されることになる。検察はいつから犯罪を助長する組織になったのか?検察官の襟にくっついているバッジの意味は「秋霜烈日」だというが、実際に検事がその意味を体現しているのは、テレビドラマの中だけだ。

◆「道徳」が理解できていない麻生と安倍
 世界平和を訴える有識者でつくる「世界平和アピール七人委員会」は6日、「5年半にわたる安倍政権下で、日本人の道義は地に堕ちた。私たちは、国内においては国民・国会をあざむいて国政を私物化し、外交においては世界とアジアの緊張緩和になおも背を向けている」として、安倍内閣に退陣を求める緊急アピールを公表した。道義の「道」は、道徳の道。人のふみ行うべき道徳上の筋道を道義という。安倍首相には、道徳国家を語る資格などないということだ。

 政権ナンバー2の麻生財務相は、前次官のセクハラ問題で「セクハラという罪はない」と言い放ち、内閣も同様の文言を閣議決定までして政府見解と定めている。そもそも麻生や安倍は、法律と道徳の違いさえ理解できていない。



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