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やっぱり無反省 的外れ新聞批判で墓穴を掘った麻生太郎

2018年3月30日 10:00

麻生.png 「踏襲」を“ふしゅう”、「頻繁」を“はんざつ”、「未曾有」を“みぞうゆう” と誤読していた人が、国会で「日本の新聞のレベルというのはこんなもん」と批判した。「とうしゅう」、「ひんぱん」、「みぞう」が正解であることは言うまでもないが、誤読の主が当時内閣総理大臣だった麻生太郎財務相だっただけに、「あんたにだけは言われたくない」と思った報道関係者は少なくなかったはずだ。
 問題は、未締結の「TPP11」を引き合いに出し、森友問題と重さの比較をしたこと。しかも、発言内容は、事実誤認に基づくものだった。やっぱりこの人は、何の反省もしていない。

◆事実誤認で新聞批判
 29日に開かれた参議院財政金融委員会で、学校法人「森友学園」への国有地払い下げに絡む財務省の文書改ざん問題で責任を追及されている麻生氏が、「TPP11」を引き合いに出し、森友学園問題を追及する新聞各紙を批判した。発言を正確に拾ってみると、こうなる。

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 残念ながら、米国を除く環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加11カ国が署名したTPP11は、未締結の状態。国会で協定が承認され、関連の手続きを終え、協定寄託国であるニュージーランドに通知した時点で「締結」になるからだ。しかも、茂木大臣が参加したのTPP11の「署名式」で、新聞各紙はこの時の模様を大きく報じている。また、署名式の開催地はペルーではなく、チリの首都サンティアゴだった。麻生氏は、明らかな事実誤認に基づき新聞批判を行っている。

◆事の軽重がわからないアホ大臣
 そもそも、TPPと森友学園の問題は全く別次元のもの。森友学園の問題が大きく扱われるのは、国の根本である政治や行政が、総理周辺の思惑によって歪められた(ことによれば違法に)可能性があるからだ。国民が政府を信用しなくなったらどうなるか――。TPPは国際間の経済連携をどう発展させていくかという、たしかに重要な話ではあるのだが、信用できない政府のやることに興味を持てと言うのは無茶だろう。比較すれば、森友学園問題の方が重要だということは、子供でも分かる理屈だが、麻生というアホ大臣には事の軽重さえ理解できていない。

 麻生氏の虚言癖は今に始まったことではない。「またか」という感じではある。しかし、森友問題を引き起こしたのは財務省であり、麻生氏はその歪んだ組織のトップだ。とうに辞任していなければならないはずの財務大臣が、閣僚席に居座り、報道機関を批判するなどもってのほかだろう。

 政府・自民党は、証人喚問で佐川前国税庁長官が総理周辺の関与を否定したことを盾に、森友問題の幕引きを図る構えだ。麻生氏も、「森友は終わった」と考えているのだろう。だから的外れな批判が、口をついて出た。漢字の読み間違いという、笑って済ませられる話ではない。



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