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「安倍昭恵」森友関与の証明 首相公約は“辞任”

2018年3月13日 05:30

000000フェイスブック.png 昨年2月17日の衆議院予算員会で、森友疑惑を追及した野党議員の質問に答え、安倍晋三首相は次のように答弁した。
「この事実については、事実というのはうちの妻が名誉校長になっているということについては承知をしておりますし、妻から森友学園の先生の教育に対する熱意はすばらしいという話を聞いております。ただ、誤解を与えるような質問の構成なんですが、私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、もちろん事務所も含めて、一切かかわっていないということは明確にさせていただきたいと思います。もしかかわっていたのであれば、これはもう私は総理大臣をやめるということでありますから、それははっきりと申し上げたい、このように思います」
 首相の“国会公約”から約1年――。森友関連文書の書き換えを認めた12日の財務省報告で、「安倍昭恵夫人」に関する文言が文書から削除されていたことが分かった。昭恵夫人の関与は明白。首相は、自らの発言とどう向き合うのか。(写真は昭恵夫人のフェイスブック投稿より)

◆森友への関与否定した首相答弁
 昨年2月17日の衆議院予算員会。首相は、冒頭の発言の後、こう述べている。

「私はそもそも、今、話を伺って初めて(森友学園問題を)知ったわけでございますが、これは、私が総理をやめたときに、うちの妻が知っておりまして、そしてその中で、いわば私の考え方に非常に共鳴している方で、その方から小学校をつくりたいので安倍晋三小学校にしたいという話がございましたが、私はそこでお断りをしているんですね。私はまだ現役の国会議員だし、総理大臣はやめたけれども、この先全く、もう一回復帰することを諦めたわけではないので、まだ現役の政治家である以上、私の名前を冠にするというのはふさわしくないし、そもそも、私が死んだ後であればまた別だけれども、何かそういう冠をしたいというのであれば、私の郷土の大先輩である例えば吉田松陰先生の名前とかをつけられたらどうですかというお話をしたわけでございます。

 事実、安倍晋三小学校なんというものは存在をしていないわけですよね、名前が違うわけですから。ですから、そういう意味においては、私はこれは初めて知ったわけでございまして、これは本物かどうかというのは私も確かめようがないわけでございます。
 いずれにいたしましても、繰り返して申し上げますが、私も妻も一切、この認可にもあるいは国有地の払い下げにも関係ないわけでありまして、なぜそれが当初の値段より安くなっているかということは、これは理財局に聞いて、もう少し詳細に詰めていただきたいと思いますし、認可においては、大阪府ですか、小学校、中学校ですから大阪市になるのかな。(福島委員「府です」と呼ぶ)ああ、府ですか、に確かめていただければいいことであって、私に聞かれてもこれは全くわからないわけでありますし、繰り返しになりますが、私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい。全く関係ないということは申し上げておきたいと思いますし、そもそも、何かそういうことが動いているかのようなことを前提にお話をされると、この小学校に通う子供たちもいるんですから、こういうことはやはり慎重にちゃんとやっていただきたい、このように思います。


 その後、森友問題が議論される度に同様の発言を繰り返し、今年1月26日の参議院本会議と2月13日の衆議院本会議で「私や妻がこの国有地払下げに、もちろん事務所も含めて、一切かかわっていないということはこれまでも申し上げてきたとおりであります」と明言していた。

◆財務所文書が示す「関与」の証拠
 「関係する」「かかわる」は、同じ意味。「関与」ともいう。12日、財務省が明らかにした改ざん文書の中には、たしかに明恵夫人の関与を示す記述があった。2種類になる特例承認の決裁文書に計5か所。「安部昭恵総理夫人」か「安部首相夫人」となっている。

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 書き変えられた文書を列挙した報告書のページ(下参照)によれば、上掲2枚の文書は「4、特例承認の決裁文書①」、下の3枚は「5、特例承認の決裁文書②」に添付されたものである。

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◆辞任の公約を果たせ!
 計14の文書200項目で確認された一連の改ざん行為は、書き変え、一部削除、まるごと抹消と何でもありの状況。誰が、いつ改ざんを指示したのかが問われるのは確かだが、森友問題の本質を示しているのは「昭恵夫人」の記述であり、それが消されたところに全てが集約されている。

 何の問題もなければ、昭恵夫人に関する記述を隠す必要はなく、どう見ても昭恵夫人が「かかわった」「関与した」という事実から逃れるのは困難と言うべきだろう。かかわったからこそ、「本件の特殊性」「特例」といった言葉まで削除せざるを得なかったということだ。

 森友の土地取得に昭恵夫人が「一切かかわっていない」という安倍首相の発言根拠は崩れており、むしろかかわったからこそ、現在の混乱がある。首相はこれまで、度々「信なくば立たず」という論語の教えを引き合いに出してきた。消費税引き上げ延期を表明した時にも「信なくば立たず。国民の信頼と協力なくして、政治は成り立ちません。“新しい判断”について国政選挙であるこの参議院選挙を通して、国民の信を問いたいと思います」と述べている。「財務省が悪い」「佐川(元理財局長)がやった」で責任回避を図る構えの政府だが、首相はいまこそ、「信なくば立たず」という言葉の意味をかみしめるべきだろう。すでに国民の信頼は失われている。政治が成り立たない状況だ。残された選択肢は「辞任」しかあるまい。



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