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鳩山二郎議員政治団体に政治資金規正法違反の疑い(上)
消えた後援会活動の支出

2018年1月15日 08:30

0収支報告 1.jpg 金庫番の秘書が国税当局に圧力をかけたとされる鳩山二郎衆議院議員の政治団体に、政治資金規正法違反の疑いが浮上した。
 問題の政治団体は、鳩山氏自身が代表を務めていた資金管理団体「はとやま二郎後援会」(平成28年12月31日解散)。同団体は平成28年9月から10月初旬にかけ、鳩山邦夫元総務相の急逝にともない実施予定だった衆議院福岡6区の補欠選挙(10月11日告示、23日投開票)に向けて活発な後援会活動を展開していたが、福岡県選挙管理委員会が公表した後援会の平成28年分政治資金収支報告書には、告示直前まで続いていた後援会活動にかかった費用が、支出として計上されていなかった。
 政治資金規正法は、すべての収入・支出を政治資金収支報告書に記載するよう定めており、意図的に収入や支出を隠していた場合は虚偽記載。鳩山氏及び会計責任者に事実確認を求めたが回答はなく、事実上の取材拒否となっている。

■フェイスブックに残された「後援会活動」の証拠
 下の画像は、鳩山二郎衆院議員本人のフェイスブックに掲載された活動の記録。平成28年9月から10月にかけての投稿には、補選に向けた「後援会活動」を行ったことを示す記述や写真が、多数残されていた(*:赤い矢印とアンダーラインはHUNTER編集部)。

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 ネット上に残っていたのは、選挙区内に複数設置されていた事務所の開設を告知する文章、事務所開き当日の模様、励ます会や決起大会の告知文書と会場の写真など。上掲の画像により、活動主体がすべて「後援会」だったことは明らかだ。当時、久留米市内に林立していた小池百合子東京都知事の来援を知らせる看板にも「主催 はとやま二郎後援会」と明記されていた。他にも後援会活動であることを示す投稿画像が多数残されている。一連の後援会活動に“支出”が伴っていたことは明らか。当然、同年の政治資金収支報告書には、後援会活動の支出を示す記載がなければならない。

■経常経費「0」 後援会活動の支出も「0」
 結論から述べるが、はとやま二郎後援会が福岡県選挙管理委員会に提出した平成28年分の政治資金収支報告書には、“あるべき後援会活動の支出”が記載されていない。下は、はとやま後援会の収支報告書の表紙。県選管への届出書類で確認したところ、同団体は平成28年12月31日に解散しており、国税当局に「圧力」をかけたとされる金庫番秘書・小澤洋介氏が会計責任者を務めていた。

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 前年からの繰越金12万1,707円を含む同年の総収入は260万4,707円。支出総額は234万9,105円で、そのすべてが同年3月に実施された「はとやま後援会 新春の集い」の開催経費だった。(*下が収支報告書の該当ページ)

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 鳩山邦夫元総務相の急逝にともない行われる予定だった衆院福岡6区の補欠選挙に出馬するため、二郎氏が大川市長を辞任したのが同年9月9日。これ以降の後援会活動にかかった経費は、1件も支出として計上されていない。後援会事務所を運営するため必要な人件費や事務所費、備品・消耗品費などの「経常経費」も「」となっている。陣営を挙げての活動に関する支出が、まるまる省かれた形だ。

 一部の支出が見当たらないというケースなら、単なる“記載ミス”で済むこともある。しかし、フェイスブック上で確認できる事務所開き、大規模集会、日常活動などにかかった費用の総額は、どう見ても最低数百万円。経常経費も政治活動費も「0」で、当時の後援会活動が成り立つはずがない。主な支出がスッポリ省かれたということは、それに見合う「収入」の記載も虚偽だった可能性が高い。一体、鳩山陣営の政治資金処理はどうなっていたのか――。HUNTERは、一昨年の補欠選挙直後、陣営によるデタラメな資金処理の一端をつかんでいた。

(つづく)



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