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亡国宰相・安倍晋三の暴走

2017年9月25日 09:05

gennpatu 1864410756--2.jpg 「義」という漢字は、「美」と「我」が語源だという。他から美しいと思われる行動をとるという意味だ。流行りの「大義」とは、人として踏み外してはならない道のこと。安倍首相が言い出した突然の解散総選挙は、政治の大道にはもちろん、人の道にも外れているということだ。
 豪雨被害を受けた九州の被災地は置き去りでいいのか――。東日本大震災と福島第一原発の事故で故郷を追われ、避難生活を余儀なくされている人たちは、何度国政選挙を眺めればよいのか――。安倍首相に、国民が納得できる答えなどあるまい。
 北朝鮮の暴走が、いつ具現化するか分からないといった状況の中、安倍晋三首相はきょう、衆議院の解散を表明する。

安倍がもたらした「戦前」
 このタイミングで解散総選挙というのだから、正気の沙汰とは思えない。来月10日公示、22日投開票の日程で総選挙へなだれ込むが、この間はまさしく「政治空白」。国会は参議院だけの状態となり、閣僚も選挙に走り回ることから、政府の危機管理が、おろそかになるのは明らかだろう。国民の安全より、自分の地位や念願である憲法改正の方が大事だという宰相をのさばらせたツケは、高い支持率という形で安倍を支えてきた国民が払うことになる。

 国連の演説で、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と呼び、同国を「完全に破壊する」と宣言したトランプ米大統領。平和を希求する場で相手を煽った結果、北朝鮮の独裁者は「史上最高の超強硬対応措置の断行を慎重に考慮する」と声明を発し、同国の外相は太平洋上での水爆実験に言及した。一触即発の事態と言ってよかろう。

 一方、両国間に呼びかけ、平和的な解決を模索すべき日本の首相は、同じ国連の舞台でトランプの太鼓持ちよろしく「対話ではなく圧力」と述べ、北を挑発してみせた。外交を知らない戦争オタクが、この国に新たな「戦前」をもたらし、国民を「戦争」に引きずり込もうとしている。

■“外交力”の欠如
 安倍晋三に決定的に欠如しているのは「外交力」だ。第2次安倍政権の発足以来、日本が世界から称賛されたという事例など聞いたことがない。安倍の外交とは、カネのばら撒きなのだ。

 外遊は50回以上。ODAや円借款を中心に、巨額の対外支援を約束してきた。外遊先で約束した支援額は、複数年にわたるものも含めて12兆7,327億円。これとは別に、昨年5月の伊勢志摩サミット直前、途上国や低迷する世界経済向けに20兆円を超える規模のインフラ整備事業や難民支援策を行っていくことを表明しており、対外支援額は約33兆円に膨れ上がる。金額は確定していないが、アジア向けのインフラ資金13兆円をアジア開発銀行とともに供給することも明言しており、最終的な対外支援額は40兆円を超える可能性がある。安倍の外交とは、血税の大盤振る舞い。一時的に感謝されても、「尊敬」や「信頼」にはつながらない。なぜか?
 
■「核」めぐる矛盾 「対話」放棄の愚
 北朝鮮の核開発は許されないと安倍は言う。しかし、その一方で核兵器禁止条約には署名せず、世界の核兵器廃絶に向けた動きに背を向けた。唯一の被爆国である日本が、アメリカに同調して核を容認した形。矛盾する姿勢をとる日本が、尊敬されるはずがない。核兵器廃絶に事実上反対した日本が、北朝鮮に「核兵器を放棄せよ」と迫る構図――。矛盾も、ここまで来れば滑稽ですらある。

 戦後70年かけて築き上げた平和国家をぶち壊そうとしている安倍が、国連で訴えたのが北朝鮮への「圧力強化」。「対話には意味がない」とまで踏み込んだ。外交を知らない右翼の妄言と言うしかない。

 そのそも、対外的な「圧力」とは、「対話」を引き出すための手段。圧力も大事だが、「対話など意味がない」と言ってしまえば、力=武力による決着しか選択肢がなくなる。「対話」を前提としない外交交渉など、あり得ないのだ。安倍は勇ましく振る舞えば極右が喜ぶと考えたのだろうが、“窮鼠猫を噛む”という。北朝鮮が暴発する可能性は高まったと見るべきだろう。

■イスラム国に口実を与えた安倍、結果は人質殺害
 似たような事件があったことを忘れてはなるまい。2015年、エジプトを訪問した安倍は、中東支援策を列挙したあと、「ISIL(イスラム国)と戦う周辺各国に、総額で2億ドル(約240億円)程度、支援をお約束します」と述べた。

 その数日後、イスラム国は、72時間以内に身代金2億ドルを払わなければ拘束している邦人2名を殺害すると予告。結局、2人の人質は殺害される。安倍の不用意な発言が「発端」となったのは明らかだった。対北朝鮮でも同じことが言える。北朝鮮を煽る高揚した安倍の言動は、相手に口実を与え、日本を危機に追い込むだけの暴走に過ぎない。

■問われる一票の意味
 かつて作家の司馬遼太郎氏は、「名こそ惜しけれ」という日本の武士道精神は世界に通じると述べた。言い換えれば「恥を知る」ということ。これまでさんざん日本の戦争責任を否定してきた安倍は、国際社会から「恥知らず」と見られている。その安倍が「対話より圧力」と訴えても、反応が鈍いのは当然だろう。加計疑惑に蓋をするための解散も、恥知らずの暴挙。もちろん、そこに「大義」があろうはずがない。今回の総選挙、「自民」への一票は、亡国への一票となる。



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