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県知事入院 ざわつく福岡県政界

2017年8月30日 09:45

0-県庁.jpg 福岡県の小川洋知事が25日、肝臓に見つかった腫瘍を摘出する手術を受けるため、東京都内の病院に入院することを会見で公表した。
 知事の入院は、昨年10月に次いで2度目。知事は否定しているが、県関係者の間からは「早期の癌だと聞いている」という声も。自民党県連との不仲が伝えられる県政トップの健康不安に、「小川さんは終わった」という見方が広がっている。

■2度目の入院
 会見した小川知事によると、入院は29日から2週間程度。検査で見つかった肝臓の小さな腫瘍を摘出し、悪性か良性かを調べるとしている。このため、9月11日に開会し、九州北部豪雨の復旧・復興費を盛り込んだ一般会計補正予算案などを審議する県議会定例会の前半は欠席。容態次第で、後半への出席を予定しているという。

 知事の入院は任期中2度目。昨年10月には、腰痛悪化を理由に都内の病院に入院したが、県関係者に内密にしていたことで危機管理上の問題を指摘され、県議会が紛糾する事態となっていた。知事を追及したのは与党・自民党の県会議員。病院名の公表や診断書の提出を求め、知事が拒否したことで状況が悪化。結局、知事が退院証明書や診療費の領収書などを決算特別委員会で提示し、事態を収めていた。思いもよらぬ“知事vs自民”の激突。背景にあったのは、昨年秋に行われた衆院福岡6区の補欠選挙だった。

■衆院補選で自民県連と溝
 衆院6区の補選を巡っては、故・鳩山邦夫元総務相の次男、鳩山二郎氏と蔵内勇夫県連会長の子息で林芳正元農水相の秘書・謙氏の公認争いがもつれて、保守が分裂。県連が公認申請した蔵内氏が敗れ、党本部を味方につけた二郎氏が初当選を果たしていた。騒ぎの元は、蔵内氏陣営の出陣式。小川知事は「入院」を理由に出席要請を断り、蔵内氏を推す麻生太郎氏の顔を潰した形になったからだ。

 小川県政誕生の立役者は、他ならぬ麻生氏。自民内が、県政界の実力者・蔵内県連会長(当時は県議団長)の擁立でまとまろうとしていたところに横やりを入れ、引退した麻生渡前知事と組んで、強引に小川氏を知事の座に据えたという経緯がある。自身が選対責任者を務める国政選挙で、その小川知事にそっぽを向かれた形。麻生副総理にしてみれば、飼い犬に手を噛まれたも同然だった。麻生氏の怒りは凄まじかったといい、直後の県議会で麻生系の県議が知事を追い込んでいた。今回、小川知事が会見を開いて入院を公表したのは、この時の反省からだったと見られている。

 麻生副総理をはじめ自民党県連との溝が埋まらぬまま1年が経過。そこに就任以来2度目の入院だ。ざわつく県政界。ある自民党の県議会関係者は、こう話している。
「小川さんは終わった。麻生さんとは不仲。県連ともギクシャクしたままで、関係修復には至っていない。形としては昨年に続いての入院で、健康不安は確実となった。早期の癌だと聞いているが、知事は過去に胃癌の手術を受けていたとも聞いている。知事は激務。健康に不安を抱えたまま、続けられるかどうか……。回復を祈りたいが、知事の状態次第で、任期満了前の選挙もあり得る」



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