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嘘つきは泥棒のはじまり ― 安倍晋三の正体 ―

2017年6月26日 09:40

首相会見会見2.png “嘘つきは泥棒のはじまり”ということわざがある。子供でも知っている戒めだ。そうした意味で、泥棒の巣窟ともいえる永田町にあって、この人の発言は国の未来を危うくする、極めてたちの悪い嘘である。
 安倍晋三首相は19日、緊急記者会見で加計学園の獣医学部新設に触れ、「信なくば立たず」「何か指摘があれば、そのつど真摯に説明責任を果たしていく」と明言。23日には、沖縄県糸満市の平和祈念公園で開かれた沖縄全戦没者追悼式で、米軍基地が集中する沖縄の現状を「到底是認できるものではありません」とした上で、「(沖縄のために)できることは全て行う。沖縄の基地負担軽減に全力を尽くして参ります」と宣言した。
 国民の多くが気付いているように、いずれの言葉も“真っ赤な嘘”である。

■緊急記者会見での嘘
 拡大する一方の加計学園疑惑。何とか幕引きを図りたい安倍首相は24日、神戸市内で講演し、秋の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出する意向であることを表明した。加計疑惑から国民の目を逸らせ、支持率低下に歯止めをかけようという魂胆だ。1か所限定であったはずの獣医学部新設についても「速やかに全国展開を目指したい」として唐突に方針転換。「加計ありき」をごまかすために、行政の在り方をさらに歪める構えだ。だが、安倍の言葉を鵜呑みにする国民は少数。なりふり構わず疑惑隠しに走った宰相の姿に、冷たい視線が注がれる状況となっている。

 そもそも、「臨時国会」を開くのが何故「秋」なのか。野党各党は、加計学園問題を糾明するための臨時国会開催を要求しており、政府・自民党はこれを拒否しているのが現状。19日の緊急記者会見で「何か指摘があれば、そのつど真摯に説明責任を果たしていく」と述べた首相の公約は、既に破られている。

 国民が求めているのは加計疑惑の解明。喫緊の課題は加計であって憲法ではない。野党側が要求した臨時国会を否定し、憲法だけやるというのではあまりに身勝手。独裁と言われても仕方があるまい。

 特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認、安保法――。国民の反対を無視して強引に事を進めるたび、繰り返されてきたのが首相の「これから丁寧に説明していく」という言い訳だ。しかし、実践されたことは一度もなく、批判をかわすためのでまかせだったことが明らかとなっている。緊急記者会見での「信なくば立たず」も「真摯に説明」も同じ。「萩生田文書」が出てきたとたん、野党の閉会中審査や国会開催を拒否したことで、首相の嘘を証明した形となっている。
 
■沖縄での嘘
 沖縄の全戦没者追悼式における安倍の挨拶は、あまりの白々しさに、聞いているいるこっちが「本土人」として恥ずかしくなった。首相は、こう述べている。

 沖縄戦から72年がたった今日においても、決して癒えることのない最愛の肉親を失った御遺族の皆様の深い悲しみ。そのことに思いを致し、そして、私たちが享受する平和と繁栄は、沖縄の人々の、言葉では言い表せない塗炭の苦しみ、苦難の歴史の上にあることをかみ締めながら、静かに頭を垂れたいと思います。

 我が国は、戦後一貫して、平和を重んじる国としてひたすらに歩んでまいりました。戦争の惨禍を決して繰り返してはならない。この決然たる誓いを貫き、万人が心豊かに暮らせる世の中を実現する。そのことに不断の努力を重ねていくことを、改めて、御霊にお誓い申し上げます。

 沖縄の方々には、永きにわたり、米軍基地の集中による大きな負担を担っていただいており、この現状は到底是認できるものではありません。政府として、基地負担軽減のため、一つひとつ確実に結果を出していく決意であります。(中略)これからも、できることは全て行う。沖縄の基地負担軽減に全力を尽くしてまいります。

 「私たちが享受する平和と繁栄は、沖縄の人々の、言葉では言い表せない塗炭の苦しみ、苦難の歴史の上にあること」をかみ締め、同県に米軍基地が集中する現実を「到底是認できるものではありません」と断言する人間が、なぜ普天間飛行場の辺野古移設や高江のヘリパッド(ヘリコプター離着陸帯)建設を強行し、反対派を弾圧するのか!沖縄と向き合う姿勢がない安倍がどれだけ美辞麗句を並べ立てても、シラケる一方。口先だけの言葉は、沖縄県民はもちろん、本土の人間の心にも響いてこない。「できることは全て行う」というのであれば、普天間飛行場の移設先を沖縄以外に求めるよう、アメリカに掛け合うべき。だが、対米追随の安倍にできるわけがなく、言葉の軽さが際立つ結果となっている。

■脅しと嘘の安倍政治
 安倍政権のやってきたことを振り返ってみる。森友問題では、籠池泰典前理事長を悪役に仕立てることで昭恵夫人の国会招致を阻み、加計学園の獣医学部新設を巡る疑惑では、告発した前川喜平前文部科学事務次官の人格を攻撃して問題のすり替えを行った。沖縄では、基地反対派に対するヘイトを煽り、警察を使って県民を弾圧してきた。党内で逆らう議員は、公認権を盾に脅して黙らせるなど、反対意見を述べる者を徹底して攻撃し、政権に逆らうものは許さないという姿勢を露わにするのが安倍政治の特徴だ。まるで北朝鮮。一強の正体は、脅しと嘘で裏打ちされた独裁政治なのである。泥棒が狙っているのが、私たちの未来であることを忘れてはなるまい。



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