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居留守決め込むデリヘル町長
混乱広がる鹿児島・南大隅町

2017年5月15日 08:55

1-20170411_h01-01.jpg 核関連施設の誘致に絡みデリヘル嬢派遣を含む「接待」を受けていた疑いが持たれている鹿児島県南大隅町の森田俊彦町長が、報道機関の取材や町民からの公開質問に答えず、逃げ回る事態となっている。
 4月の接待疑惑発覚以降、町長の所在を確認しようと町役場に電話を入れると、答えは決まって「出張のため不在」。12日には、HUNTERの取材に対して、役場の組織ぐるみで居留守を使ったことが明らかとなった。

■逃げ回る町長
 破廉恥な接待疑惑を否定できないまま、追い込まれる形になった森田町長。HUNTERの確認取材にはもちろん、町民の問いかけにも応じない構えだ。今月9日に住民団体が町長あてに提出した公開質問書は、①接待疑惑を報じたニュースハンターの配信記事の内容は事実か否か ②事実でないとするなら、その証拠を示せるか ③記事が事実であると証明された場合どう責任をとるかの3点について回答を求めるものだったが、回答期限を過ぎても連絡さえなかったという。逃げ回る姿は、悪事が露見してうろたえる時代劇の悪代官そのもの。森田氏を取り巻く状況は、厳しくなる一方となっている。

 無様な町政トップに付き合わされる役場の職員も大変だ。12日午前、町長の在庁を確かめるため電話したHUNTERの記者に対し、役場側は当初「会議中」と回答。しかし、昼休みにかかる正午過ぎに再度取次ぎを求めると、今度は「終日不在です」。“さっきまで会議だったはず。居留守ではないか”と追及すると「町議終了後にそのまま出張に出た」と言い出した。

1494768026649.jpg ところが、悪いことはできないもの。この日は、HUNTERと合同取材に入っていた福岡市のネットメディア「データ・マックス」(福岡市)の取材班が、役場の駐車場にあった森田町長の自家用車(右の写真)前で、直撃取材を狙って待機中。町長が庁舎内におり、なかなか出てこないという情報を伝えてきていた。“いるのは分かっている。一時間ほどでそちらに行くと町長に伝えて”――。役場職員にそう申し向けた約5分後。町長は、町長室を飛び出し、データ・マックス取材班につかまっていた。直撃取材の模様については明日、同社のインターネットサイト「NET-IB]が配信する予定となっている。

 役場ぐるみで嘘をつき、無理やり「町長不在」にしたのは確か。職員が忖度して虚偽の事実を述べたとは思えず、幹部職員の指示があったと考えるのが普通だろう。関与したと思われるのは、森田氏同様、これまでHUNTERの取材から逃げ回っている総務課長、副町長あたり。このうち副町長には、別件で法令違反の疑いが浮上しており、裏付け取材を続けているところだ。

 同町職員は、まじめでおとなしい人ばかり。町長不在を告げる時の苦しそうな対応には、追及する記者が気の毒になるほどだ。ばかなトップと茶坊主に嘘を強要される職員には申し訳ないが、在庁しているのに「不在」と偽るのは公務員のやることではあるまい。「居留守」が許されるのは、民間だけなのである。

■追い込まれる破廉恥町長
 モーターボート譲渡や核関連施設誘致の委任状といった疑惑が噴き出した4年前、森田町長はマスコミの取材に応えず、無言を通して町長の座に居座った。町民に対しては、町のホームページ上で一方的に「委任状は返してもらった」と説明。≪町長に就任させていただき…中略……町長として誘致すべきではないと考え方の軌道修正をいたしました≫≪3.11の東日本大震災による原発事故の悲惨さを目の当りにし絶対に作るべきでないと政治判断、誘致は絶対にすべきではない旨決断いたしました≫などと主張していた。だが、森田氏が町長に就任したのは、平成21年4月。委任状は、同年5月28日に書かれており、捺されていたのは「公印」だ。さらに、3.11=東日本大震災の発生は平成23年。委任状に関する報道があったのは25年4月であり、2年間も委任状を放していたことになる。森田氏が委任状の返却を受けたのは、報道で叩かれた25年4月以降。森田氏の町民への説明は、真っ赤な嘘だった。

 町民へは嘘とごまかし、報道機関の取材には応えず、役場職員を使っての居留守……。公人としての自覚がない森田氏だが、法律違反に問えなかった4年前と違い、今度は収賄や買春の疑いがかかる状況だ。だんまりで逃げられるほど、世の中は甘くない。



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