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「強行採決」で歪む日本 ―安倍強権政治の実態―

2016年11月 7日 09:30

gennpatu 1864410756.jpg 4日、衆議院のTPP特別委員会で、環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案が強行採決され、自民、公明、日本維新の会の賛成多数で可決された。8日の本会議で衆議院通過を図る構えの政府与党だが、参議院で再び強行採決となるのは必至。“安倍一強”の前に、民進党など野党各党はなす術がない状況だ。
 平成24年の第二次安倍政権発足以来、繰り返される数の暴挙。一体、誰のための政治なのか――。

TPPを強行採決
 TPP承認案と関連法案を巡っては先月18日、山本有二農林水産相が、佐藤勉衆院議院運営委員長の政治資金パーティーで「強行採決するかどうかは佐藤氏が決める」と発言。野党の猛反発を受けて撤回、謝罪したが、1日に「冗談を言ったら首になりそうになった」と再び失言し、採決が遅れる事態となっていた。与党内からも農相更迭を求める声が上がる中、結果はやはり強行採決。参議院では、野党が抵抗しても10日ほどの会期延長で承認案が自然成立するため、農業はもとより医療や保険などあらゆる分野への影響が懸念されるTPPが、国民に理解を求めることなく批准される見通しだ。TPPの詳しい内容や、それに伴う国民生活への影響については分からずじまい。政権の都合だけが優先される国会は、民主主義の敵と言っても過言ではあるまい。暴走を主導しているのは、もちろん安倍首相だ。

特定秘密、安保法、TPP ― 熟議省いて強行採決
 国会審議で「我が党においては、結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」と胸を張ったのは安倍首相。だが、第二次安倍内閣の足跡をまとめてみると、この政権が進めてきた重要課題が、“強行採決”に頼らざるを得ないものばかりだったことが分かる。

安倍政権の歩み-1.jpg

 もうじき4年となる安倍政権。振り返ってみると、国政選挙で自民党が勝利を収める度に、頼みもしない法案を出しては強行採決を繰り返している。平成25年7月に行われた参院選の4か月後には「特定秘密保護法」を強行採決。26年には、国会審議を必要としない閣議決定で武器輸出三原則を撤廃し、同様の手法で憲法をねじ曲げ集団的自衛権の行使容認へと踏み切った。同年暮れの総選挙で大勝すると、翌年夏に集団的自衛権の行使を実現するための安全保障法制を強行採決。そして今回、夏の参院選勝利を受けてのTPP承認案と関連法案の強行採決である。数の力で押し切られた案件は、いずれも国民の半数以上が反対もしくは慎重な議論を求めていたもの。民意無視、国を歪める強権政治が、4年間続いている。

米国追随
 見逃せないのは、一連の政策課題が全て“米国”の利益に資するものであるということ。集団的自衛権や安保法制は米軍の補完が目的であり、特定秘密保護法は軍事や外交の裏舞台を隠すための仕掛けだ。クリントン、トランプ両大統領候補がそろって反対を訴えているTPPにしても、もともとは米国側の強い要請を受けて乗った協定。安倍政権による度重なる強行採決は、日本国民のためにではなく、米国のために行われたと言っても過言ではあるまい。極右の狂信者が好んで使う言葉の一つに「売国奴」があるが、安倍晋三こそ、売国奴と呼ばれるに相応しい人物ではないのか?



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