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「蓮舫」への違和感

2016年10月21日 10:20

1-.png 蓮舫氏が民進党の代表に就任して以来、気になっていることがある。“違和感”と言ってもよい。政権奪取を狙おうかという一党の党首を、一体いつまで「名前」だけで呼ぶのか?そのことである。
 彼女がタレントとして芸能界デビューして以来、「蓮舫」の呼び名は変わっていない。国会議員になってからも「蓮舫」。民主党政権下で大臣になってからも「蓮舫」で通ってきた。その彼女がいまや野党第一党の党首。総理の座に就く可能性は皆無に近いが、決してゼロではない。なぜ「蓮舫」なのか――。
(写真は会見での蓮舫代表。民進党HPより)

本名は「村田蓮舫」
 国籍問題で注目される蓮舫氏だが、当初は疑惑を否定。二重国籍の状態だったことが判明すると「17歳の時の曖昧な記憶」を言い訳に、前言を撤回した。その後も説明は二転三転。出演したテレビ番組で「(台湾国籍離脱の)手続きが終わったら、この問題は終わりです」として幕引きを図ったが、民進党代表選挙の時点でも二重国籍のままだったことが分かり、再び窮地に立たされている。
 
 国籍についてとやかく言うつもりはない。ご本人が「私は日本人」と言うのだから、そうなのだろう。問題は、事実確認もしないまま、公式の場で間違った発言を繰り返したことである。言葉の軽さは致命的。この程度の政治家に、日本の舵取りができるとは思えない。民進党の議員たちが蓮舫氏を党首に押し上げた理由は、彼女の人気が党勢拡大に役立つと考えたから。選挙の顔としての“タレント性”に期待しただけだ。しかし、案に相違して民進党の支持率は伸び悩み。軽い党首を選んだせいで、政権奪取の夢は遠くかすんだと見るべきだろう。そもそも、グラビアアイドル時代の芸名で呼ばれる政治家を総理大臣にするほど、この国は堕落していない。

 どれだけの国民が知っているのか分からないが、民進党代表の本名は「村田蓮舫」である。蓮舫は本名だが、あくまでも「名前」。一党の代表たらんとするなら「村田」という名字を付けるべきだろう。フルネームが知られていない総理大臣など、あり得ない。通称使用、芸名での政治活動が悪いと言っているわけではない。タレント議員は数多く、現役にはアントニオ猪木(本名=猪木寛至)氏や、三原じゅん子(本名=三原順子)氏など昔の名前で政治家を続けている人もいる。女優だった扇千景氏は、国土庁長官や国交大臣を歴任した後、参議院議長にまで上り詰めている。ちなみに扇氏の本名は「林寛子」。どこにも「本名」が入っていない珍しいケースだったが、一応名字と名前がそろっている。名前だけで政治活動を続けているのは、蓮舫氏だけなのである。

軽さが招く政治不信
 マスコミの報道規定には、政治家を本名で呼ぶか芸名(通称)で呼ぶかの細かい定めはなく、選挙で使用されたものをそのまま使うことが一般的。報道各社の国会担当経験者に聞いてみたが、蓮舫氏側から「蓮舫」で通したいとの要望をもらった記憶はないという。つまり、自主的な「蓮舫」の表記。“分かりやすい”というのが一番の理由だろう。しかし、一国の総理になろうとする政治家のフルネームを国民が知らないという状況は、どう考えても異常。政治の軽さを象徴する事例と言うしかない。

 嘘やごまかしばかりの現職総理に国籍不明のタレント党首……。軽さを嘆く間に、政治不信が増していく。



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