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藤丸防衛政務官 政治資金集めの実態

2015年12月25日 09:55

自民1-1.jpg 議員宿舎の光熱水費や「バレンタインのお返し」といった本来は自己負担すべき支払いを、政党支部の政治資金でまかなっていた自民党の藤丸敏衆議院議員(福岡7区)。当選2回で防衛大臣政務官の要職に就いたが、最低限のルールが守れないというのでは、政治家である前に社会人として失格だ。
 一連の不適切支出は藤丸氏の金銭感覚がおかしくなっている証左とも言えるが、その原因は新人政治家としては考えられない潤沢な政治資金。藤丸氏は、集金実態が判然としない政治資金パーティーで、巨額の政治資金を稼いでいるのである。
 藤丸氏の政治資金の流れを検証した。

2回の政治資金パーティーで8,000万円
 藤丸氏の関連政治団体は二つ。不適切支出のオンパレードとなっている「自由民主党福岡県第七選挙区支部」と資金管理団体「藤丸至誠会」である。

 平成26年の第七選挙区支部の収入は、前年からの繰越金を除いて約8,100万円。企業・団体献金が約830万円、国政報告会の会費収入が610万円となっており、柱は自民党本部からの交付金約1,900万円と「藤丸至誠会」からの寄附4,734万円だ。至誠会からの寄附が最大の資金源となっているが、この政治団体は、どうやって政治資金を集めているのか?

 下は、藤丸至誠会が福岡県選挙管理員会に提出した平成26年分の政治資金収支報告書のうちの、政治資金パーティーについての記載である。

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 藤丸氏は、古賀誠元自民党幹事長の後継指名を受けて衆議院議員になった人物だが、初当選から3年経ち2期目を迎えた現在も、古賀元幹事長の政治団体「古賀誠筑後誠山会」と共催で政治資金パーティーを開き、資金を集めているのだ。地元福岡や建設業界において、古賀氏の威光は衰えておらず、たった2回の政治資金パーティーで計8,097万円分のパーティー券を売り捌いていた。しかも、政治資金パーティーはこの2回だけではない。

古賀元幹事長の威光
 次の収支報告書は、古賀氏の政治団体「古賀誠筑後誠山会」の政治資金パーティーのページだが、藤丸至誠会との共催で、3,991万円を集めていたことが分かる。藤丸至誠会と筑後誠山会は昨年、「共催」の形で計3回の政治資金パーティーを開き、総額1億2,088万円の政治資金を得ていたのである。

1-1.jpg

 「共催」である以上、集めたカネを一方の政治団体が独り占めするわけにはいかない。両団体は、政治資金パーティーの直後に、パーティーの開催経費を差し引いて残ったカネを、団体から団体へ寄附する形で分配。最終的には、3回の政治資金パーティーで得た実質収入を折半していた。その流れをまとめるとこうなる。

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 現職を退いたとはいえ古賀元幹事長の集金力は凄まじく、3回の政治資金パーティーで計5,400万円の実質収入。筑後誠山会の保有金は、前年より増え約6億1,266万円となっている。

 一方、藤丸氏側の至誠会と第七選挙区支部の実質収入としては、筑後誠山会と共催した政治資金パーティー分が古賀氏側と同じ約5,400万円。これに自民党本部からの1,900万円や企業団体献金などの元手いらずのカネが合わせて約1,000万円あり、8,000万円ほどとなっていた。政治資金収支報告書上、藤丸氏の関連政治団体の総収入は、総計1億7,860万円に上る。

 古賀氏の力がなければできない集金で、当選2回の代議士には過分。恵まれた状況にありながら、生活費やバレンタインのお返しを政治資金から支払っていたというのだから、開いた口が塞がらない。吝嗇というより非常識。政治家失格であることは言うまでもない。

 保守本流の政治家でありながら、堂々と安保法制反対の論陣を張り、存在感を示している古賀誠元幹事長。後継指名した藤丸氏の不行跡を、どう見ているのだろうか。



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