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自民党議員 政治資金で「バレンタインお返し」
衆議院手帳ばらまきも

2015年12月24日 08:20

お返し 自己負担が原則とされる議員宿舎の光熱水費を、自身が代表を務める「自由民主党福岡県第七選挙区支部」の政治資金で処理した上、宿舎を秘書らのホテル代わりに利用させていた自民党の藤丸敏防衛大臣政務官(衆院福岡7区・当選2回)。税金と自分のカネの区別がつかなくなっているのか、政党交付金が入る同支部の政治資金収支報告書の記載には、どう見ても政党の政治活動とは言い難いものが含まれていた。
 倫理観が欠如した国会議員の、とんでもない政治資金の使い道とは……。

これが政治活動か!
 下は、自由民主党福岡県第七選挙区支部(以下、「第七選挙区支部」)が福岡県選挙管理員会に提出した平成26年分の政治資金収支報告書の一部。組織活動費の中の交際費として計上されたある支出に注目した。

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 赤いアンダーラインで示した支出の目的に、「バレンタインお返し」とある。領主書(下、参照)を確認したところ、但書には「メッセージローズ2本」――。

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 支出先を確認してみると、そこは都内にある高級花店。「枯れない花」と呼ばれるプリザーブドフラワーを扱っており、これを使ったメッセージローズが人気なのだという。メッセージローズとは、≪バラの花びらにメッセージや画像、イラスト等を特殊な技術を使いプリントしたもの≫(同店ホームページより)。藤丸氏側が同店に支払った「16,432円」は、特別な女性への贈り物ということらしいが、第七選挙区支部は税金を原資とする政党交付金の受け皿。昨年は党本部から約1,900万円の交付金を受け取っており、税金でバレンタインのお返しをした格好だ。こんな税金の使い方を、了承する納税者は皆無だろう。

ばらまかれる衆議院手帳
 不適切と見られる支出がもう一つ。下は、同年の収支報告書のうちの「宣伝広告費」のページ。「衆議院手帳代」として「1,524,320円」の記載がある。

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 次の写真は、一昨年後半に藤丸陣営が配った「衆議院手帳」とカレンダーだが、第七選挙支部は毎年このような手帳とカレンダーを大量に製作し、選挙区内を中心にばらまいるのである。手帳の表紙やカレンダーには、「古賀誠・藤丸敏 後援会」。藤丸氏を後継指名した古賀誠元自民党幹事長との二人三脚を強く印象付けるデザインで、昨年暮れにも同じような体裁の手帳が作られていた。その製作費が前掲の報告書に記載された「1,524,320円」だったというわけで、例年通り数千冊がばらまかれたと見られている。

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自民1-1.jpg 一方、右の写真は、衆院福岡7区内のとある公民館に貼られているカレンダー。26年バージョンも古賀氏と藤丸氏のツーショットだが、不特定多数が出入りする場所には相応しくないシロモノだ。手帳やカレンダーの大量配布は、実態によって、選挙区内への寄附を禁じた公職選挙法の規定に抵触する可能性もある。

 議員宿舎の光熱水費、バレンタインのお返し、バラマキ用の手帳にカレンダー……。いずれも藤丸氏の第七選挙区支部が政治資金の中から支払いを行ったものだが、生活費や女性に贈る花代などは個人負担が当然。特にバレンタインのお返しを、政治活動として処理するなどもってのほかだ。手帳やカレンダーも後援会で作るのが筋だろうし、そもそも物品のばら撒きには、違法性がつきまとう。

 不適切支出のオンパレードに呆れるしかないが、一番の問題が、こうした支出を認めてきた藤丸氏の見識のなさ、倫理観の欠如にあるのは言うまでもない。この程度の政治家が防衛大臣政務官――。出るのはため息ばかりである。



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