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佐賀県武雄市 公文書隠ぺいの疑い ― 樋渡前市長時代の事業めぐり ―

2015年4月 1日 08:50

武雄市役所 HUNTERの記者が行ったある事業に関する情報公開請求に対し、佐賀県武雄市(小松政市長)及び同市教育委員会が、開示決定までの期間を引き延ばしたあげく、虚偽の説明で一部の公文書を隠ぺいしようとしていた疑いが高まった。
 武雄市側が情報隠しを行ったのは、樋渡啓祐前市長が強力に推進した教育改革事業に関する文書。当初、市側が「ない」と明言していた文書の存在が明らかとなったほか、記者が送付していた別の開示請求書を放置していたことも分かった。(写真は武雄市役所)

虚偽説明で情報隠し
 HUNTERの記者が、武雄市側に情報開示請求を行ったのは2月25日。同市が行っている事業について、実施までの過程や使用されている機材の選定過程、事業開始後の状況などを確認するための開示請求だった。

 同月27日付けで請求を受理した武雄市側は、事業を所管する市教育員会が開示決定期間を延長。『3月武雄市議会の会期中で議会対応もあり、検索や精査、開示決定等をすることが困難であるため』として、記者に3月13日までの開示決定期間を同月27日まで延長する決定通知を発出していた。

 31日、開示決定を受け武雄市役所を訪れた記者が市側の用意した公文書を閲覧したところ、本来あるべき事業実施までの過程や事業開始後の状況を示す文書が抜け落ちていることが判明。さらに、記者が送付した市長宛と教委宛の2件の開示請求書のうち、市長宛の分を放置していたことも明らかとなった。

 市側は当初、事業実施までの過程や事業開始後の状況を示す文書は「ない」と主張。文書の存在そのものを否定する態度に出たため、不審を抱いた記者が追及したことから、当該文書の存在や開示請求書を放置していたことが分かった。事実上の隠ぺい。市側の当初の説明は、虚偽だったことになる。

 樋渡前市長がはじめた問題の事業をめぐっては、武雄市内でも賛否両論。このため、不都合な情報を隠ぺいしようとした疑いもある。武雄市側は、文書が揃い次第再度開示を行うとしているが、31日に実施された情報開示は宙に浮いた形だ。

 武雄市の情報公開条例は、公文書の開示義務について、≪実施機関は、開示請求があったときは、(中略)開示請求者に対し、当該公文書を開示しなければならない。≫と定めており、今回の事例が条例違反であることは明らか。HUNTERは同日、今回の問題についての説明を行うよう、秘書課を通じて小松政市長への申し入れを行っている。

*今回の問題については、武雄市側の対応を待って、情報開示の内容も含めた詳細を報じる。



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