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警視庁が情報漏えい ― 告発メール、たれ流しの可能性

2014年12月25日 09:00

苦情処理結果通知書 社会的な問題を起こした団体と所轄署などとの癒着について告発メールを受けた警視庁が、その内容を問題の団体側に伝えていた可能性があることがわかった。事実なら重大な情報漏えい。警察組織への信頼を裏切りかねない行為だ。
 告発人から苦情を申し立てられた東京都公安委員会が調査した結果、警視庁内部で「不適切なメールの取り扱いがあった」と認定。告発者が警視庁に対し、調査過程を情報公開請求しており、25日にも関連文書が開示される予定。告発人は、メールの内容が漏れたことで団体側から不当な誹謗中傷を受けたと話しており、警視庁に対し、不信感を募らせている。

漏えい認めた公安委員会
 情報漏えいがあったのは、昨年2月。漏れたのは、社会的に容認されない不正を行っていた団体の元職員が、団体幹部の行状と警視庁関係者との癒着について匿名で告発したメールの内容だった。告発人は、団体側に告発メールの内容が細大漏らさず漏えいしたことを確認。今年2月に団体の起こした不正行為が大きく報道されたことを受け、4月に東京都公安委員会に苦情を申し立てるとともに、調査を依頼していた。

 これに対し、都公安委員会は9月になって文書で「メールの取り扱いに不適切な点があった」とする通知を告発人に郵送。詳しい調査結果には一切触れず、「当公安委員会といたしましては、適切な職務執行が行われるよう、警視庁を管理してまいります」などと曖昧な形で問題決着を図っていた。下がその通知文書である。

苦情処理結果通知書

 不十分ではあるが、公安委員会は「告発メールの取り扱いに不適切な点があった」と事実認定しており、情報漏えいを認めた形。「適切な職務執行」ではなかったことがは明らかだ。

 告発人は11月になって警視庁に対し調査結果を情報公開請求(個人情報開示請求)。開示決定期限を1か月延長されたが、明日にも開示を受ける予定となっている。

背景に問題の団体と警察との癒着
 告発メールの内容が漏えいした先は、社会的な問題を起こして大きく報道された団体の幹部。背景に、警視庁関係者との癒着があったとされ、告発人は警察の自浄能力を信じてメールを送っていた。情報を漏らされた告発人が、警視庁に不信感を抱いたのは言うまでもない。さらに、苦情申し立てを受けての事実関係調査に5カ月もかけながら、都公安委から詳細の説明はなし。調査過程の情報公開請求に対しては、開示決定期限を30日も延ばしており、時間稼ぎや隠ぺいが疑われる状況だ。告発人の不信は、解消するどころかさらに増しており、25日にも行われる予定の情報開示で、警察がどこまで信頼にこたえる姿勢を見せるのかが注目される。

 警視庁による情報漏えいとそれを招いた一連の経緯については、1月の配信記事で詳細を報じる。



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