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注目の沖縄県知事選挙 安倍政権への打撃は必至

2014年11月14日 09:40

沖縄県知事選挙 注目の沖縄県知事選挙の投・開票まで2日となった。現地取材や各種情勢調査の結果では、新人で前那覇市長の翁長雄志氏が大きく先行する勢い。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を容認した現職・仲井真弘多氏には逆風が吹いている。
 本土は、突然の衆院解散話に騒然となっているが、沖縄はすでに選挙一色。「オール沖縄」(翁長陣営)VS「安倍政権」(仲井真陣営)の戦いの行方が、総選挙にも影響を与えそうだ。

那覇市は選挙一色
 下は、県都・那覇市での光景。選挙ポスターの公営掲示板が、ズラリと並ぶ。同市では現在、知事選に加え那覇市長選、県議補選、市議補選が同時進行中なのだ。まさに選挙一色。公選法などお構いなしに、様々な街頭宣伝カーが走り回り、各候補ののぼり旗が林立するといった状況だ。

ズラリと並ぶ選挙ポスターの公営掲示板

 いずれの選挙でも構図はほぼ同じ。「オール沖縄派」VS「安倍政権派」の戦いを中心に、独自路線の候補者たちが絡む。知事選はオール沖縄の翁長氏がリードし、政権派の仲井真氏が追う展開。市長選も、翁長氏が後継指名した女性候補が一歩抜け出した状況だという。

名護市はダブル選挙
 普天間飛行場の移設先である辺野古を抱える名護市も選挙一色だ。下は、同市内のポスター掲示板。こちらは、知事選と同じ日に県議補選が行われるが、補選も移設反対派と賛成派の争い。「オール沖縄」VS「安倍政権」で激しい選挙戦を展開している。

ダブル選挙の名護市

民意無視のツケ
 もとももと辺野古移設反対の声が多数を占める沖縄県で、県民を裏切ったのは同県の自民党と知事。昨年秋には党所属国会議員や同党県連が相次いで移設容認に転じ、12月には仲井真知事が辺野古埋め立てを承認した。安倍政権が打ち出した毎年度3,000億円の沖縄振興予算を高く評価した知事だが、カネの力で沖縄の心を売り買いした形の仲井真氏と安倍政権に反発が高まるのは自明の理。翁長陣営が選挙戦をリードし続けているのは、安倍政権に対する沖縄県民の怒りの表れでもある。下の写真は、辺野古海岸。フェンスの向こう側は米軍のキャンプ・シュワブだが、辺野古移設反対の横断幕は、確実に増えている。

辺野古移設反対の横断幕1

辺野古移設反対の横断幕2

安倍晋三に民意の鉄槌を!
 県民の怒りを増幅させた原因は、地元の民意を無視した安倍首相の強硬姿勢だ。1月、辺野古移設の是非が問われた名護市長選で、移設反対を訴えた現職が勝利。次いで7月の名護市議選(定数27)でも、移設反対派が14議席を獲得して過半数を維持する結果となった。しかし、明確に示された民意を安倍政権は一顧だにせず、移設に向けた作業を進めている。民主主義を否定する安倍自民党に対しては、沖縄県民ならずとも「NO」を突きつけたくなるだろう。

 特定秘密保護法の制定、解釈改憲による集団的自衛権の行使容認、原発再稼働、そして普天間飛行場の辺野古移設……。ことごとく民意を無視してきた安倍首相が、解散総選挙に打って出るという。民意の鉄槌を下す絶好の機会となるのは言うまでもない。まずは沖縄県知事選。16日の結果に注目が集まる。



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