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民主党崩壊

2014年6月11日 09:35

民主党 解釈改憲による集団的自衛権の行使容認に向けて暴走する安倍政権。「平和の党」を自認してきた公明党の踏ん張りに期待するしかない状況は、野党のふがいなさの裏返し。とくに野党第一党である民主党の迷走ぶりには、呆れるばかりだ。
 永田町では、行使容認と反対に分かれ、分裂含みの主導権争い。地方組織でも、来年の統一地方選挙を睨んでみっともない動きが顕在化している。一時は政権を担った民主に、再生への道はあるのか――?

分裂含み
 今月4日、前原誠司元外相が会長を務める党内の勉強会「防衛研究会」が、集団的自衛権の行使を限定的に認めることとなる「安全保障基本法案」の骨子をまとめ公表。7日には、前原が行使容認に消極的な海江田万里代表の辞任を求め、受け入れられない時は離党も辞さない覚悟であることを宣言した。前原のあだ名は「口だけ番長」。本気で離党する気があるとは思えないが、解釈改憲による集団的自衛権の行使がイコール戦争への道であることを、この軍事オタクは理解できないらしい。国民の半数以上が安倍政権の安全保障政策を危険視するなか、政治オンチぶりは相変わらずだ。

 前原の目的は、安全保障政策で考え方の近い日本維新の会などと野党再編を実現すること。そのあかつきには、再編後の新党で自派の数を確保し、発言力を確保しようという狙いが透けて見える。この程度の阿呆政治家は、民主党からといわず、政治の世界から離れてもらった方が国民のためだ。

 一方、菅直人元首相ら党内のリベラル派議員は、5日に会合を開き、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認に反対する姿勢を党として明確にするべきだと確認、海江田代表に申し入れることを決めた。まともな判断ではあるが、先頭に立つのが民主凋落を招いたA級戦犯の一人である菅元首相。もはやこの党には、明日への希望を抱かせるだけの人材が払底しているようだ。

 党内右派と左派が権力闘争に明け暮れるさまは、この党の政治家の眼中に、国民の姿などないことの証しでもある。幼稚な政党は、終わりまでお遊戯がお好きなのだろう。そうした国政レベルの毒が、同党の地方組織をもむしばみ始めている。

会派名から消えた「民主」の党名
 4月、福岡市議会の民主党系会派「民主・市民クラブ」が、会派名を「福岡市民クラブ」へと変更した。新会派のホームページには、次のように記されている。

平成26年4月21日、「民主・市民クラブ」は「福岡市民クラブ」に名称を変更しました。

新会派 福岡市民クラブへの名称変更の理由は、私たちが目指してきた、①地域主権を実感できるまち・福岡(地域主権戦略)、②生活保障に支えられるまち・福岡(生活保障戦略)、 ③成長プラットホームシティ・福岡(成長戦略)からなる「福岡市政の改革戦略」の実現に向けて、福岡市議会のなかに幅広い力を結集させるための受け皿にしたい、という思いにあります。

これまで8名だったメンバー議員も9名に増加し、新たなスタートを切ることができました。今後も変わらぬお付き合いをお願いいたします。

 地域主権も結構、生活保障に支えられるまちも良い、成長プラットホームシティとやらもこれまた結構だ。しかし、≪福岡市議会のなかに幅広い力を結集させるための受け皿にしたい、という思い≫が、なぜ民主の党名削除につなげるのか分からない。市議団には、今年になってみんなの党所属の議員が一人加わっており、会派名の変更はこのことが原因ともとれる。が、8人の民主系議員が、たった一人のために党名を捨てる必要などあるまい。民主党絶頂期であれば、絶対になかった話なのだ。≪幅広い力≫は、選挙で勝って数を増やすことでしか実現できない。来年春の統一地方選挙で、民主の色を薄めて戦いたいというのが本音だろう。政党人としての誇りなど、はなからないということだ。

失われた政権政党の誇り
 民主党はわずか数年間とはいえ、国民の期待を集め、一度は政権まで担った経験を持つ政党である。落ちぶれたとはいえ、二大政党制の一方の雄であり、連合という支持基盤を持っていることは、他のどの野党よりも有利なはずだ。維新の会だのみんなの党だのという、代表者もしくは前代表の見識が疑われるような政党と同列に扱われることを、恥と感じる気概を持てと言いたい。

 自民党は下野した後も踏ん張り、再び政権を奪い返した。民主党が国民の期待を裏切ったことが第一の要因だが、踏ん張りが効いたのは、自民系地方議員の数の多さと結束力があったればこそ。これこそ戦後の日本をリードしてきた保守の強みであり、地域に根ざした自民の特徴だ。ひょっとして安倍の暴走を止めるのは、自民系の地方議員たちかもしれない。

 かたや民主の地方議員といえば、いつも風頼み。政治家のなりはしているが、選挙母体の労組の言いなりで、後援会組織さえ満足に作れない連中ばかりである。ましてや福岡市議団のように会派名から民主の二文字を消すようでは、有権者から不信感を持たれるだけだろう。

 政権政党であった誇りを失った政治家たちの集団には、党再生など望むべくもない。



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