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福岡・中央保育園移転で新たな税金投入の可能性
数千万円規模 ― 失政のツケ、市民に

2013年11月26日 08:55

全額福岡市が負担 建設工事の遅れから、緊急時避難を含めた全体計画が破たんした福岡市中央区の認可保育所「中央保育園」(運営:社会福祉法人福岡市保育協会)の移転をめぐり、福岡市が当初予定にはなかった工事費用などを、追加で負担する可能性があることが明らかとなった。HUNTERが独自に入手した同園工事関係者の会議議事録による。
 追加支出は数千万円単位とみられ、高島宗一郎市長の失政のツケを市民が払う形。こどもの命を危うくする計画に、巨額の税金が費消されるという、とんでもない事態となった。

失政のツケ―追加工事費は数千万円
 10月31日付の議事録の記述はこうだ。《工期修正について発生した追加費用は全額福岡市》(下がその議事録の記述。赤いアンダーラインはHUNTER編集部)

議事録.JPG

 福岡市の計画では、新たに新「中央保育園」と「第2中央保育園」を整備。定員を現在の倍の300人にして、来年4月1日に開園する予定だった。しかし、在園児保護者に対する市側の説明不足に加え、不透明な移転計画の過程が判明。これが原因で移転反対運動が起き、市の判断で6月の着工を延期していた。

中央保育園工事現場 実質2ヶ月遅れで工事を開始したものの、結局、予定通りに開園できるのは前面道路に面した新「中央保育園」のみ。残る 「第2中央保育園」の開園は6月1日になることが、HUNTERが入手した工事関係者の会議議事録から明らかになっている。

 ところが、状況は深刻だ。新「中央保育園」の4月1日開園もかなり厳しく、近隣住民に「やらない」と約束したはずの日曜祝日や夜間の工事を行なって、なんとか間に合うというのが実情。 「第2中央保育園」に至っては、施工業者がさらに工期が延びる可能性があることを、会議提出文書の中で述べている(昨日既報)。

 こうした無理な工事にともなうのが「追加工事費」。関係者によれば、工事に従事する人員や資材確保などのために、数千万円単位での追加工事費が必要になるとされ、これを福岡市に負担させる方向で話し合いが進んでいるという。議事録の記述は、このことを指している。

監視カメラに4,000万円
 また、議事録には別の公費支出についての記述もある。新園舎前の道路が狭く(道幅5.5メートル)、危険であることは度々報じてきたが、この状況を監視するための「監視カメラ」の設置を検討。4,000万円の支出が見積もられているのだ。

問われる市長の責任
 移転予定地取得に9億円、施設整備補助金に3億5,000万円、そして追加工事費などでさらに数千万円・・・・。中央保育園移転にかかる公費投入額は、大きく膨らむ一方だ。しかし、反比例するかのように、事業に関する隠蔽されていた事実が次から次へと噴き出し、疑惑は拡大している。「失政」であることは誰の目にも明らかだ。こどもの命を犠牲にしてまで、強行に移転計画を進めてきたのは高島市長。その失敗のツケを、市民に押し付けることが許されるとは思えない。厳しく問われるべきは、市長の責任なのである。



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