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楽天・三木谷 注目される豊富な資金の行方

2013年11月13日 09:10

 楽天の三木谷浩史会長兼社長が、いよいよ本気で「政界工作」に動きだした。
 三木谷氏は6日、都内で会見し、政府の産業競争力会議の民間議員を辞任することを表明。厚労省が臨時国会で一部市販薬のネット販売を制限する法律案を提出するが、これに対する抗議である。
 会見で「法案が成立した場合は司法の場で争う」と意気軒高な様子を見せた三木谷氏は、8日に自民党の高市早苗政調会長に面会を申し込み、11日午後1時に党本部で会うことを決めていた。戦闘開始である。

 ところが三木谷氏の父・良一氏が9日に死去。11日には神戸で告別式が開かれたため、高市氏との面会は国重惇史楽天副社長が代行することになった。結果的に、三木谷氏との「直接対決」が避けられた形だが、自民党側は戦々恐々だった。というのも、9月に最高裁大法廷が非嫡出子の法定相続分を、嫡出子の半分とする民法の規定に対して、違憲判決を出したばかりだからだ。

 最高裁で違憲とされた法律は、改正されなくてはならない。だが「家族制度が破たんしてしまう」と、保守色の強い政治家が多い自民党党内は大もめにもめた。違憲判決を出した最高裁を非難する議員まで出る始末である。
「せっかく法改正案を通しても、訴訟を起こされて違憲判決でも出たら大変」―政策の最高責任者である高市氏は苦慮した。

 「もう民法の件でこりごり」。厚労省から分厚い資料をとりよせた高市氏は、田村憲久厚労相と直接電話で連絡をとり、「一部の薬品のネット販売を規制しても、絶対に違憲にはならない」との言質をとっている。こうして万全の体制で臨むつもりが、肝心の相手は現れなかった。ほっとした、というのが正直なところだろう。

 だが安心はできない。今年、三木谷氏は妻とともに保有する楽天の株式3,600万株を売却している。軽減税率が年末で終了することで、“節税対策”とされていが、一方で「三木谷新党の準備資金か」とも週刊誌に書かれている。ここ最近の動きからは、「最高裁までの訴訟費用を含んだ政界工作費か」とまで囁かれており、政府・与党は警戒を強めている。

 三木谷氏の狙いは、バイアグラなどのネット販売だという話もある。「対面販売で薬剤師から直接もらうのが恥ずかしい薬をネットで買うことができれば、その販売額は飛躍的に伸びる。裁判のために数百億円くらい投資しても、もとは十分にとれる計算があるのだろう」(永田町関係者)。巨額の資金を懐にした三木谷氏がこれから政界にどう喰いこんでいくか。動向が注目される。

<天城慶>



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