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自民一強の余波 「みんなの党」分裂の危機

2013年7月30日 07:35

みんなの党 自民党の圧勝で幕を閉じた参院選。一強時代の到来を前に、民主党をはじめとする野党各党は、茫然自失の状態だ。
 党勢回復には程遠い民主、代表の辞任すら認められない橋下維新、党首交代でも後継者が見当たらない社民・・・。議会制民主主義が機能不全に陥る一歩手前といった状況である。
 そうした中、各党の惨状に引きずられるように、みんなの党の内紛劇が表面化した。

東京選挙区惨敗で不満爆発
 みんなの党が分裂寸前だ。冷え切った渡辺喜美代表と江田憲司幹事長の仲は修復不可能だが、それを決定的にしたのが参院選だった。3議席から8議席に増えたにも関わらず、党内は「負けた」という空気に満ちている。とりわけ東京選挙区で議席を失った痛手は大きい。

 25日に開かれた同党の両院議員総会では、渡辺氏に対する不満の声が相次いだ。あらかじめ江口克彦会長が渡辺・江田両氏を退出させ、メディアも排除したため、各議員の本音が次々と飛び出した。

 東京15区選出の柿沢未途衆院議員の言葉はとりわけ厳しかった。
「どうしてあんな候補を選んだのだ!」
「みんなの党の政策もわかっていなかったじゃないか!」
「最終日には浴衣を着て街宣した。ふざけている!」

 批判の対象となったのは、みんなの党が東京選挙区で擁立した桐島ローランド氏。推薦したのは桐島氏と10年来の飲み友達という松田公太参院議員である。それを承認したのは渡辺代表だが、実はそれ以前に松田氏は、渡辺氏の妻・まゆみ夫人の了承を得ていたという話が伝わっている。「松田氏はまゆみ夫人のお気に入り」―みんなの党の関係者はそう証言する。

 みんなの党は「みん生」という動画を配信しているが、それをプロデュースしているのが松田氏だった。「松田氏はあの動画をまるでバラエティ番組のように構成した。政党の動画としてふさわしいものではなく、みんな不満だったが、何も言えなかった。松田氏の背後にまゆみ夫人がいたからだ」(同党関係者)。

 例えば6月19日の桐島氏の出馬会見で、渡辺氏が奇妙なことを述べている。そもそも渡辺氏のモットーは、「アジェンダが命」。昨年暮の総選挙では、出馬希望者全員にアジェンダの全てを理解することを厳格に求めていた。
 ところが桐島氏はアジェンダを理解していなかった。これについて渡辺氏は会見で「政策はこれから勉強してもらえばいい」「親和性があった」と述べたのである。二重基準の背景に、渡辺氏があらがえない「天の声」があったことは明らかだ。

 結果は首都・東京での惨敗。桐島氏が獲得した票は、当選には遠く及ばない32万票でしかなかった。党内の不満は一気にふくれあがる。とりわけ東京では、まゆみ夫人の庇護を受けていると見られる松田氏への批判が激しい。

都議会会派分裂
 この状況が、東京都議会に飛び火する。
 6月に行われた都議選で、7名の当選者を出した都議会みんなの党だが、25日、幹事長人事を巡って2つに分裂、柿沢VS松田の代理戦争が勃発した。
 「都議会みんなの党」には柿沢夫人である野上幸絵都議が、「みんなの党」には松田氏の側近である上田令子都議が分かれて所属する形となったのである。

 すでに東京都議会で分裂したみんなの党。その亀裂が本体に及ぶのは時間の問題だ。



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