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胡蝶蘭と自民党

2013年4月 9日 09:40

 ロケットスタートに成功した安倍自民党の鼻息が荒い。各種の世論調査で依然として続く高い政党支持率は、アベノミクスが好感され円安、株高に動いたことで、景気が良くなるとの思惑が先行した結果だ。しかし、統計的に見て実体経済への波及が確認されたというわけではないのに、早くも自民党からは野党時代の謙虚さが失われてしまっている。原発、沖縄、いずれも国の重要課題だったはずだが、矢継ぎ早に出されたのは自民党の都合だけを尊重した方針で、広範な国民議論や地元の意向は一切無視された格好だ。驕り高ぶる自民党の独走には、危険な臭いが漂っている。

捨てられる胡蝶蘭
 下の写真は、永田町にある「議員会館」のゴミ置き場に捨てられている胡蝶蘭である。このところ毎週続く光景だ。一鉢1万円以上はすると思われる胡蝶蘭、しかも咲き誇っている状態のものをゴミとして捨てているのは、自民党衆議院議員の事務所である。おそらく大臣をはじめ何らかの役職を得た議員たちに支持者が贈った花なのだろう。頂き物の高価な花をあっさり捨ててしまうところが、驕る自民党の現状を浮き彫りにしている。

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繰り返される低レベル議員増産
 さて、7年前の郵政解散では、自民党の新人議員が83人当選し、「小泉チルドレン」と呼ばれた。有望な人材が出てきた反面、「料亭に行きてえ」などと発言し、世間から顰蹙をかった議員もいた。

 3年半前の選挙では民主党の新人議員が200人当選した。舞い上がっている者や、勘違い議員が多かったのでがっかりした向きが多かったことだろう。その弊害が幼稚な政権運営に如実に現われてしまったことは、残念でならない。

 そして昨年末の総選挙。自民党の新人議員が119人当選。さすがに今度は民主党と違って大人の政治家が多いだろうと期待したのだが、近くで彼ら(彼女ら)を見ると、前回の民主党新人議員と同じ臭いがする。そう感じているのはHUNTERの記者だけではないらしく、報道関係者の新人議員に対する評価は下がる一方だ。初当選直後は頭が低かった新人議員たちが、ものの1か月でふんぞり返る有様は、これまでの失敗例と何も変わらない。胡蝶蘭をゴミ扱いする先輩議員と同質なのだ。

 3年半前の政権交代にともない、あまたの自民党議員が落選した。引退を余儀なくされた候補者の穴埋めで、たまたま公認を得た候補者が、風に乗って当選してしまったというケースもある。「どの選挙区でもいいから公認してほしい」という節操のない政治家が議席を得ているということだ。国益ではなく、「国会議員になりたい」という我欲が勝った結果ではある。それでも数は力となる。

参院選の争点
 「7月までは経済」というのが安倍首相の方針らしいが、夏の参院選で勝てば、その後に待っているのは憲法改悪へのカウントダウンである。各党の現状からすると、安倍自民党の補完勢力となるのは、党の綱領に《日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法を大幅に改正し、国家、民族を真の自立に導き、国家を蘇生させる》とまで謳った日本維新の会。両党合わせて衆・参で3分の2以上の議席を得れば、憲法改悪は現実味を帯びる。右傾化した自民、維新が目指すのが「軍事大国」であることは疑う余地がない。

 「土建国家」への回帰を支持した形の国民は、「軍事大国」も認めるのか―これが参院選における争点となるのは確実の情勢だが、自民党の驕りを見過ごして手痛い目にあうのが、私たち国民であることを忘れてはならない。
 平然と高価な胡蝶蘭を捨てる自民党議員の行為―記者には、つい先ごろまで有権者の1票をさも大切そうにしていた自民党が、政権に復帰したとたん、こともなげに少数意見や地方を無視する姿勢と重なって見えるのだが・・・・・。



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