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福岡市顧問関与の業者選定に新事実
~選ばれた外資系広告代理店は顧問の“仲間内”

2013年4月 2日 08:50

鹿児島 114.jpg 高島宗一郎市長の友人で福岡市顧問に就任している会社社長・後山泰一氏が、自社の取引先企業が選ばれた業者選定に関与していた問題をめぐり、新たな事実が判明した。
 後山氏の会社と、選定の結果選ばれた外資系広告代理店が、互いにスタッフを出し合ってフリーペーパーを発行しており、後山氏自身も編集アドバイザーとなっていた。
 後山氏と外資系広告代理店が“仲間内”ともいえる関係だったことを示す事実が明らかとなり、業者選定で生じた疑惑が一層深まった形だ。
(写真:後山氏がアドバイザーとして制作に参加している「BOND」)

疑惑の業者選定
 後山氏が業者選定の委員に加わり、結果として市が福岡市中央区に本社を置く外資系広告代理店を委託先に選んだのは、次の3件の業務委託だ。

  1. 「電子掲示板コンテンツ整備等業務委託」
    契約日:平成23年10月11日
    契約金額:8,570,100円
  2. 「飲酒運転撲滅キャンペーン業務委託」
    契約日:平成23年11月22日
    契約金額:14,990,508円
  3. 「自転車安全利用条例の施行に伴う広報啓発業務委託」
    契約日:平成25年2月25日
    契約金額:5,461,690円

 HUNTERの調べによると、後山氏が代表として広告代理業などを営む会社は、上記3件の業務委託を受けた外資系広告代理店と取り引き関係があり、後山氏自身がこの外資系広告代理店の社員と福岡パルコに関する仕事を共にしていたほか、市内で行われたトークショーでも掛け合いを演じていたことが分かっていた。
 先月27日、後山氏の会社と外資系広告代理店に利害関係があったとみなし、不適切な業者選定であることを報じたが、その後の取材やHUNTERの読者からの指摘で、両社がフリーペーパーの編集・発行を通じて緊密な関係にあることが判明した。

外資系広告代理店との深い関係
 問題のフリーペーパー「BOND」は、平成23年8月の創刊以来、6号まで刊行されており、市内の駅やファッションビル、ホテルなどに置かれている。B4タブロイド版で30ページほどの同誌の発行元は後山氏との関係が明らかになった福岡市の外資系広告代理店。編集長は、後山氏と福岡パルコに関する仕事を共にしたり、市内で行われたトークショーで共演していた同社の社員である。

 後山氏自身が、創刊以来このフリーペーパーのアドバイザーとして名を連ねているほか、後山氏の会社の社員も編集スタッフとして参加していた。
 同誌のネット上のサイトを確認したところ、こちらは後山氏の会社が担当しているらしく、「プライバシーポリシー(個人情報保護方針)」のページには、問い合わせ先として福岡市中央区大名にある後山氏の会社が明記されている。
 後山氏にとって外資系広告代理店は、単なる取り引き先ではなく、ともに雑誌を製作する―いわば“仲間内”(業界関係者からの指摘)の関係だったということになる。

市内部からも厳しい批判
 後山氏の身内同然ともいえる外資系広告代理店が参加した業者選定に、後山氏自身が選定委員として関与したことで、選定の公平性が損なわれたのは事実。代理店への情報漏洩を含む便宜供与が疑われても仕方のない事態だ。

 こうした状況について、ある市職員は次のように語っている。
「情けない。後山顧問の会社の業務内容や選定対象の企業との関係について、市の関係職員が知らなかったとは思えない。利害関係者が業者選定の委員として実務を行った時点で、その選定は不成立だろう。いま市役所では、市長の友人や側近が市の事業や業者選び、さらには人事にまで口を出している。高島ファミリーの私物化がこれ以上進めば、いずれ警察や検察のお世話になる事態を招くだろう。市民の知らないところで、福岡市は蝕まれている」。
  



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