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古賀誠元幹事長側にクラブ接待の疑い 
夜の銀座 飛び交う筑後弁

2012年7月31日 11:50

銀座の雑居ビル 古賀誠元自民党幹事長の事務所が、選挙区内にあるJA(農協)青年部のメンバーを銀座のクラブで接待していた疑いが濃くなった。

 HUNTERの記者は、今年2月に東京で行なわれた「JA全国青年大会」で上京したJA福岡県青年部のメンバーを追跡取材。古賀氏の秘書に指示された銀座のクラブに入店してから店を出るまでの一部始終を確認。関係者への取材を続けていた。

 公職選挙法は、政治家による選挙区内の人間に対する供応接待を禁じており、違反した場合は買収行為として罰則が下される。

銀座のクラブクラブ接待が恒例化
 HUNTERの取材で、毎年行われているJA全国青年大会のために上京したJA福岡青年部のうち、主として古賀氏の選挙区である衆院福岡七区内の同部のメンバー数十人を、古賀氏の秘書が銀座のクラブに案内、飲食を共にしていたことが明らかとなった。

 クラブでの遊興代については、一部をJA青年部の各メンバーたちが負担、残りを古賀側が支払っていたとされ、差額分が「買収」と見られる可能性がある。 

 クラブでの接待は毎年の恒例行事だったとされ、地元のJA関係者の間で以前から噂になっていた。確認できているのは、昨年と今年のクラブ接待であるが、このうち今年のクラブ接待については、HUNTERの記者がその顛末を現場で確認している。

JA青年部 次々と銀座のクラブへ
 2月14日、東京都千代田区の日比谷公会堂で「第58回JA全国青年大会」が開催された。
福岡県からも120名を超える青年部関係者が参加したが、大会終了後の夕方6時半頃から、同区平河町のホテルで、JA福岡県青年部による県選出国会議員との意見交換会および懇親会がもたれていた。
 参加した与野党の国会議員(代理含む)の中に、古賀誠元幹事長とその秘書の姿があったことを確認しているが、古賀元幹事長自身は懇親会の途中でホテルをあとにしている。

gennpatu 1864410448.jpgのサムネール画像 懇親会がお開きになった午後8時40分、古賀氏の秘書と衆院七区内の「JAふくおか八女」を中心とする青年部メンバーらがホテルの玄関に集合。タクシーの助手席に乗り込みながら古賀氏の秘書が青年部の一人にA4サイズのペーパーを渡す。
 直後、ペーパーを手にした青年部のメンバーが大きな声で店名を連呼。その店こそ毎年古賀氏側がJA青年部を案内してきた銀座のクラブだった。

 この後、先乗りしたHUNTERの記者は、銀座のクラブ前にタクシーに便乗し次々と到着するJA青年部の姿を確認。夜の銀座に筑後弁が飛び交う中、20名前後が入店したことが分かっている(写真参照)。

別の取材陣に気付き裏口から退散 
 思わぬ事態となったのはここからだ。銀座のクラブ前に、別のメディアの取材陣と思われる数人が到着。数十分後に、クラブ側の人間に取材中であることを気付かれたらしく、JA関係者らがビルの裏口から退散してしまったのである。
 不都合なことがなければ裏口から出る必要などない。古賀氏側もJA青年部側もよほど慌てたものと思われる。

 この日現場で撮影した写真からJA青年部のメンバーを割り出すことは困難を極めたが、先週までに、複数の関係者から匿名を条件に次のような証言を得た。

「青年部は毎年、古賀先生の事務所から銀座のクラブに案内してもらっている。そのクラブと古賀先生の事務所とは、古い付き合いだと聞いている。人数が多いので貸切状態。たしかに、会費の全額を払っているわけではない。1人1万円か1万5,000円だと思うが、何分の一かは払っている。全額ご馳走になっているわけではない」(JA関係者)。

「1円も払っていないというわけではないだろう。古賀先生の事務所から誘いを受けて、断ることなどできない」(別のJA関係者)。

 古賀元幹事長の政治とカネの問題をめぐっては、杜撰な政治資金処理や監査の不徹底について報じてきた。
 この過程で、古賀氏の関連政治団体が福岡県選挙管理委員会に提出した政治資金収支報告書や少額領収書を確認したが、問題の銀座のクラブでの飲食に関する記載や領収書は見つかっていない。



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