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暴対法改正たなざらし 民・自・公は暴力団の味方?

2012年7月17日 08:20

gennpatu 1864410373.jpg 続発する暴力団による凶行を防止するため国会に提出されている暴対法改正法案が、参議院通過後に放置され、衆議院における審議入りのメドさえ立っていない状況であることが明らかとなった。

 国民の過半数が否定的な消費税増税法案の成立を期すとしている民主、自民、公明の3党だが、所属する国会議員たちに国民を守る意思がないことは歴然。喫緊の課題とは言えぬ増税に血道を上げる一方、国民の生命を守るため成立が急がれる法案をたなざらしにする永田町の現状に、厳しい批判の声が上がっている。

成立待たれる暴対法改正案
 問題の法案は「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案」(注・『暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律』=暴対法、暴力団対策法)。現行暴対法の改正を図るものだ。

 暴力団抗争が発生した場合、「特定抗争指定暴力団」を指定し、警戒区域内の組事務所への立ち入り等を禁止したり、抗争相手の暴力団員に接触しただけで逮捕することを可能としたほか、市民に危害を加えた組織を「特定危険指定暴力団」に指定し、警戒区域内で不当要求をした場合にはただちに逮捕することができるようにした。中止命令などの中間措置を省いて、不当行為があれば即逮捕となる仕組みだ。
 また、暴力団事務所の立ち退きを求める住民の訴訟を、暴力団追放運動をしている団体(暴力追放運動推進センター)が代わりに行えるという新しい制度の導入や罰則自体を強化するなどの改正も盛り込まれている。(下は国が作成した暴対法改正案の概要)

暴力団対策法の改正案の概要

福岡の異常事態
 法改正のきっかけは、福岡県で暴力団の犯行と見られる発砲事件などが相次いでいることにある。
 同県内では組織同士の対立抗争だけでなく、民間企業の経営者らが相次いで狙われる事態となっており、今年に入ってからも建設会社社長が銃撃され重傷を負う事件や、北九州市内の倉庫から軍事用ロケットランチャーとみられる火器1基と拳銃5丁、実弾五十数発が見つかるなど異常な状況が続いている。

 管轄外であるはずの警視庁は今年5月、拳銃発砲事件が相次ぐ北九州市に機動隊員150人を派遣したほか、7月からは暴力団捜査に精通した捜査員を福岡県警に長期派遣するという異例の態勢を敷いているが、暴力団の凶行に歯止めがかかる気配はない。このため取り締まりの強化を狙った暴対法改正が、警察関係者や関係自治体の悲願となっていた。

放置された改正案
 法案は、今年2月に閣議決定を経て今国会に提出され、先議された参議院で6月20日に可決したものの、衆議院に付託された後はたなざらし状態のままとなっている。審議入りのメドさえ立っておらず、今国会中の成立を危ぶむ声さえ出始めているという。

 国民への負担を求める愚行には熱心な民主、自民、公明の3党だが、安全を守るための仕組み作りには不熱心ということだ。

増税めぐる政局に狂う永田町
 喫緊の課題が置き去りにされた原因は、消費増税を軸とする「社会保障と税の一体改革法」の採決だけを優先させた三党合意にある。

 消費増税を最重要課題に位置づけ、政権の延命を図る野田内閣。一方、増税に手を貸す形で衆院解散に追い込みたい自民・公明。党利党略に明け暮れ、国民の安全を無視した国会運営を続ける3党は、暴力団の味方と言われてもおかしくない状況だ。

 重要法案が無視される事態に、福岡県民から怒りの声が上がる。
「なぜ国民の安全を守るための法案が置き去りにされているんでしょう。福岡県では多くの市民が身の危険をかえりみず暴追運動に参加しています。警察も自治体も住民と一緒になって頑張ってる。関係者は皆、暴対法の改正を待ち望んでいるんです。民主党は、頼みもしない増税やら原発再稼働はさっさと決めるくせに、暴対法の改正は後回しでいいと思っているんでしょう。自民や公明の議員も皆同じ。選挙のことしか考えていない。この3党は次の選挙で消えてなくなったほうがいい」(北九州在住・50代主婦)。

「国会の存在自体が税金の無駄だ。下らないことばかりやって肝心なことは何も進まない。"どじょう"だか"なまず"だか知らないが、決めなければならないことをほったらかして、決めなくていいことばかり決めて悦に入っているバカ首相には、暴力団に怯える国民の気持ちなど分からないのだろう。自分で暴力団に『抗争やめろ』と直談判でもしてみろと言いたくなる」(福岡市在住・60代自治会役員)。

 昨年末から国に法改正を要請してきた福岡県や北九州市が、危機感を募らせているのは言うまでもない。両自治体の関係者からは、審議に応じないという野党に対し、「陳情に行こう」という話まで出ているという。

 こうした中、民主党を離党し新党「国民の生活が第一」の結党に参加した古賀敬章代議士(福岡4区。当選2回)は、法案成立に向けて決意を語る。
「民主党執行部は増税法案さえ通ればいいという考え方だが、私はその前にやるべきことがあると主張してきた。続発する暴力団の犯罪を食い止めるためには暴対法の改正は待ったなしの最重要案件だった。しかし、何度催促しても審議入りさえできない。民主党執行部の怠慢であり、自民、公明の暴挙である。納税者の命も守らないで、何が増税だ!ふざけるなと言いたい。法案を扱う内閣委員会に所属することになった。地元福岡と国民の安全に寄与するため、法案成立に全力を上げる。これこそ政治生命をかけるべき課題だ」。

 増税に、あるのかないのか分からないような"政治生命"とやらをかける愚かな首相に、こうした声が届くとは思えないが・・・。



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