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民主党秘書会の実態
復興よそに六本木ヒルズで納涼懇親会
これでも「増税」認めますか?(4)

2012年7月10日 10:40

民主党看板 公約は守らない、やらないと言ったことは強行する。どこまで有権者をバカにするつもりなのか分からないが、民主党の「無駄を削る」といった主張がただの選挙用パフォーマンスだったことは明らかだ。

 同党には、衆議院と参議院のそれぞれに「秘書会」が組織されているが、この運営をめぐって無駄遣いの実態が明らかとなった。

秘書会費
 国会議員には、政策、第一、第二の3人の公設秘書を置くことが認められており、給与は国からの支給だ。
 下はある公設秘書の給与明細だが、「党引去依頼分」として1,000円が天引きされているのが分かる。民主党が天引きしている形だが、同党の政治資金収支報告書には何の記載もない。

給与支給明細書

 同党本部の経理担当に確認したところ、「党としては1円ももらっていない。秘書に聞いてくれ」と言う。しかし、党からの依頼がなければこうした引き落としはできない。再度確認したが、「分からない。秘書に聞いてくれ」の一点張りだ。

 何人かの公設秘書に話を聞いたが、どのような仕組みになっているのか分からない上、天引きを承諾した記憶もないという。
 民主党という政党のいい加減さを示す好例ではあるが、調べていくと、この1,000円は「秘書会の会費」であることが分かった。

 同党は、昨年まで300を越える議席を有していたため、それぞれの議員に仕える公設秘書を3人として約900人前後が年間12,000円の会費を支払っていたことになる。

膨らんだプール金
 次の2枚の文書は、衆議院民主党秘書会の会計報告で、右が平成21年度、左が23年度のものである。(赤いアンダーラインはHUNTER編集部)

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 民主党が政権交代を果した平成21年8月までは、所属議員が少なかったため秘書会の予算も少なく、年度終了時点での残高は約1,000万円。対して所属議員が大幅に増えた昨年度の残高は約3,000万円に膨らんでいる。

 秘書会費の増加傾向は、所属議員数の推移とほぼ一致しており、平成21年度が552万2,000円だったものが、平成23年度は倍増して1,000万円を超えている。

 収入の柱はこの秘書会費と党本部からのカネだが、本部からの収入は平成21年度が500万円で、翌年から1,400万円と約3倍に増えていた。
 下は民主党本部が総務省に提出した平成21年分政治資金収支報告書の一部だが(赤いアンダーラインはHUNTER編集部)、秘書会への寄附は組織活動費のなかの渉外費に区分されており、賛助金として支出されていた。ちなみにこの年、参院の秘書会には600万円が支出されていた。
 公設秘書の給与は税金で賄われており、党からの賛助金も公的な金だ。

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 増加の一途をたどる秘書会のカネだが、同党の秘書たちに聞いてみたところ、「このままだとプール金はどんどん膨らんでいく。次の選挙で所属議員が大幅に減ったりしたら、使い道がなくなってしまう」と口を揃える。

 目的もなく増え続けるプール金は、国の外郭法人などが巨額な埋蔵金を保有してきた構図と変わらない。

「飲み会」に消える秘書会費
 残高が増え続ける状況も問題だが、さらにタチが悪いのはその使途である。
 会計報告を見ると、支出の中でもっとも金額が大きいのは各年度とも「親睦・交流会費」で、平成21年度に約350万円、23年度は約510万円が計上されている。
 この「親睦・交流会費」、じつは「飲み会」のことなのだという。

 前述したとおり、公設秘書の給与の原資も党からの賛助金も公金。つまり、民主党の秘書会は、公的なカネを飲み会に充てているということだ。
 税金の無駄使いを減らすと主張してきた同党だが、秘書会の実情に目をつぶり、党から追い銭まで出していたことになる。
 いったんもらった給与は自分たちのカネだと言いたいだろうが、主として飲み会に費消される現実は、同党の意識の低さを表している。

震災の年、六本木ヒルズで宴会
gennpatu 1864410317.jpg呆れたのは、会計報告とともに配布されたという活動報告の内容だ。

 同党の秘書会は、東日本大震災の発生から4か月という時点で、被災地の惨状をよそに議員会館のフロアーごとに「フロアー懇親会」と称する飲み会を始めていたのである。特別職とはいえ、公設秘書は立派な公務員だ。徒党を組んで飲み会に出かける神経は理解できない。

 さらに、9月には六本木ヒルズで「納涼懇親会」を行なっている。国を挙げて震災復興を目指すなか、先頭に立つべき政権政党の一員が高級施設で「納涼懇親会」では話にならない。自覚のなさは同党の議員と同じなのである。

地元秘書は蚊帳の外
 秘書会費の使途については、別の問題も指摘されている。国会議員の公設秘書は、議員会館に勤務しているだけではなく、各議員の地元に張り付くケースも多い。
 こうした地元の秘書たちは、秘書会主催の飲み会などにはまったく関係しておらず、ただ会費だけを天引きされているという状態なのだ。

 ある古参の公設秘書は次のように話す。「秘書会の運営は行き当たりばったり。やることがないから飲み会ばかりにカネを使うことになる。地元勤務の秘書のことなんか考えていないですよ。蚊帳の外だもの。会館勤務の一部の連中が騒いでいるだけで、冷めた目で見ている秘書は少なくない。幼稚な民主党議員に幼稚な秘書。はっきり言ってうんざりですね」。

 国民に負担を求める前に、足もとの無駄遣いを是正してから出直せと言いたい。



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