九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で休止中の2号機・3号機再稼動の鍵を握る古川康佐賀県知事に、九州電力幹部と飲食を共にしていた疑いが浮上した。
接待を受けた可能性も含めて確認取材を行なっていたHUNTERに対し8日、古川知事は県庁秘書課を通じて「こうした取材には答えない」と通告してきた。事実上の取材拒否である。
九電側にも事実確認を求めていたが、7日の段階で「回答を差し控える」として取材を拒否する姿勢を示している。
HUNTERが7日、古川知事側に確認したのは次の2点だ。
1、本年3月11日の東日本大震災以降に、九州電力株式会社の幹部社員(佐賀支社を含む)から佐賀市内のクラブ等で接待を受けた事実はあるか。
2、本年3月11日の東日本大震災以降に、九州電力株式会社の幹部社員(佐賀支社を含む)と飲食に及んだ事実はあるか。
これに対し、佐賀県庁秘書課が「佐賀県危機管理・広報課」を通すように指示してきたため文書による確認取材となったが、危機管理・広報課は「県としては答えられない。知事か(知事の)後援会に尋ねてもらいたい」。
結局、文書は秘書課が預かり「早ければ明日(8日)にも回答する」としていたが、今日になって「県としては答えられない」と方針を一変。知事に直接確認するよう求めたところ、午後になって「こうした取材には答えない」とする古川知事の意向を伝えてきた。
秘書課は、知事が確認取材の内容を記した文書を読んだ上で事実上の取材拒否に及んだことを認めている。
HUNTERは、接待や飲食の事実が「あった」とは一切言っておらず、その有無を聞いているだけだ。
なければ「ない」と答えれば済む話で、知事や九電の取材拒否姿勢は理解できない。