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パー券販売、会場収容人数の10倍
   古賀誠議員資金管理団体
~福岡7区に見る金権政治の現実(10)~

2011年5月24日 09:20

 古賀誠・自民党元幹事長の資金管理団体「古賀誠筑後誠山会」(以下、誠山会)が、平成20年に開催した政治資金パーティは6回。収入総額は約1億8,000万円余りになるが、注目したのは東京で開催した5回の資金パーティだ。

 昨日、誠山会の政治資金パーティは、収入に対し会場費などの開催費用が極めて低く抑えられていることを報じたが、東京開催分の"会場"を見ると、別の問題が浮上する。


パーティ券販売枚数と会場収容人数の開き 
 じつは、取材によって古賀氏の東京における一連の政治資金パーティでは、パーティ券1枚の金額が20,000円に設定されていたことがわかっている。政治資金収支報告書に記載されたパーティごとの収入金額を20,000円で割れば、およそのパー券購入者数がつかめるはずだが、東京開催分の"会場の収容者数"と購入者数があまりに違いすぎるのだ。 

明細1 例えば同年2月29日に開かれた「古賀誠朝食懇談会」だが、会場は今年3月に営業を終了したグランドプリンスホテル赤坂旧館2階の「サファイヤホール」だ。
 同ホールは約150㎡ほどの会場で、シアター形式で180名、立食形式なら100名ほどの定員だったとされる。
 この日のパーティ収入は約800万円で、パーティ券1枚が20,000円なら、400人の購入者がいたことになる。パーティ券購入者数が会場収容者数の倍以上だった計算だ。
 8月1日開催の「古賀誠朝食懇談会」の収入は約660万円だが、これでもサファイヤホールの収容者数とパーティ券購入者数に開きがある。

会場収容人数の10倍のパーティ券 
明細2 一方、古賀氏が会長を務める「財団法人 日本遺族会」が運営していた「九段会館」(今年3月11日の東日本大震災発生時に天井崩落で死者2名を出し営業を終了)を使った2回の政治資金パーティでは、前述の傾向がさらに露骨となる。
 
 同年4月と10月に開催された政治資金パーティに使用された九段会館の会場は「真珠の間」(4月)と「鳳凰の間」(10月)。いずれも250㎡ほどの広さで、収容人数は真珠の間が210人、鳳凰の間が180人だった。
 しかし、九段会館で開かれた政治資金パーティの収入は、4月の「古賀誠政経セミナー」(於:真珠の間)が約4,700万円、10月開催の「古賀誠政経セミナー」(於:鳳凰の間)が約2,800万円にのぼっている。
 1枚20,000円のパーティ券だと、いずれのパーティでも1,000人規模の購入者がいた勘定になる。
 事実、誠山会の政治資金収支報告書には、1,000万円以上の収入があった場合、収支報告書に「特定パーティ」として記載義務が生じるパーティごとの「対価の支払をした者の数」には、4月分に2,358人、10月分に1,384人と明記していた。

 パー券購入者の数は会場の収容人数と整合することがなく、はなから人が来ないことを前提にパー券を売っていたことになる。
 4月の「古賀誠政経セミナー」では、じつに会場収容人数の10倍以上のパーティ券を売っていたのだ。

 12月3日の「古賀誠夕食懇談会」は1,148人にパーティ券を売り、約2,300万円を集めたと記載されているが、会場となったグランドプリンスホテル赤坂40階の「トップ オブ アカサカ」はカクテルラウンジであり、これまた定員はせいぜい数百規模でしかない。

事実上の献金?
 本来、政治資金パーティとは「対価を徴収して行われる催事」であり、対価に見合う何かをパーティ券購入者に与える必要がある。それが飲食であったり、物品であったり、講話も対価の対象となりうる。しかし、パーティの体裁だけ整え、会場に来ないことを前提に政治資金を得る行為は疑問だ。
 誠山会のパーティの手法は、政治資金パーティを装った事実上の「政治献金」集めではないのか。
 政治資金規正法は、誠山会のようにパーティ券販売枚数とパーティの実態がかけ離れていても、これを「違法」とする規定を設けておらず、法の不備は明らかだ。

つづく



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