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福岡県、「業務委託」の一部見直しへ
 ~予算額漏洩疑惑受け~

2011年4月12日 08:00

 福岡県が約95%を出資し、県OBの天下り先でもある外郭団体への業務委託をめぐって、予定金額の漏洩が疑われている問題で、県側担当課が事業内容や発注方法を見直すことを明らかにした。

疑惑の内容
 福岡県は、平成17年度から"財団法人福岡県地域福祉財団"(旧・財団法人福岡県地域福祉振興基金。平成15年に改称)に"婚活"や子育て支援の業務を委託してきた。同財団には、設立以来県職員が天下りを続けてきており、現在の同財団常務理事も県幹部OBだった。
 県側窓口は福祉労働部(平成19年度までは保健福祉部)の子育て支援課である。

 年度ごとの、婚活と子育て支援の正式な事業名は、平成17年度から同19年度までが「次世代のための結婚応援事業」及び「『子育て応援の店』推進事業」。20年度からは両事業を一本化して「子育て応援社会づくり推進事業」となっている。

 HUNTERが県への情報公開請求によって入手した同業務委託の支出関連文書によれば、県の予算額と契約金額(見積り金額)の差が、年度によって11円、10円、89円といった額になっており、予算と見積りの差額がゼロというケースもあった。県の委託予定金額が財団側に漏らされていた可能性が高く、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いが生じている。
 また、横行する随意契約や、見積書提出にあたってその積算根拠の提出を義務付けていないことなど、業務委託全般に関する問題点が浮かび上がっている。背景には県OBが天下りしている外郭団体への膨大な業務委託がある。

改善策示すも・・・
 こうした事態を受けて、県福祉労働部子育て支援課は8日、HUTERの取材に対し、現段階では予定金額を漏らした可能性が否定できないことを認めたうえで、同課として、
・「見積書」に対する詳細な積算根拠提出を求める
・1者との随意契約を見直し、プロポーザル方式の導入などを検討する
・事業内容について、財団側と詳細を見直す
などの改善策を示した。一歩前進といったところだ。

 しかし、業務委託予定金額と契約額が数十円単位だったことの経緯については、県、財団それぞれの前任者も含めた内部調査が必要だ。改善策の提示だけで済まされる問題ではない。
 外郭団体の必要性や天下りの是非を議論すると同時に、税金のムダ遣いについて徹底的に洗い直す必要がある。



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