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【加計疑惑】文科省内の共有メール一挙公開!

2017年6月 6日 09:00

DSC04842.jpg 安倍晋三首相の“腹心の友”が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画に絡み、文部科学省の職員が共有していたと見られるメールの存在が明らかとなった。内閣府が文科省に対し「官邸の最高レベルが言っていること」などとして早期開学への圧力をかけたことを示す内容。政府が国政を歪めた証拠だが、国会で首相は、メールの真偽について調査することを拒否している。
 メールは本物か――。論より証拠、HUNTERが独自に入手したメールのコピーから、発信内容を時系列に従って並び替えた。

■5通のメールに添付文書2枚
 文科省内の職員間で共有されていたと見られるメールは、昨年9月26日から11月8日にかけて発信された5通。このうち2通には、文科省側が内閣府の藤原豊審議官らと行った「打ち合わせ概要(獣医学部新設)」の記録と、学部新設に伴ってクリアすべき事項を示した「加計学園への伝達事項」が添付されている。

 まず、9月26日発信のメールは下の3通。内閣府の藤原審議官(肩書は「次長」)が、高等教育局専門教育課長の浅野氏に協議を求めてきたことへの対応過程が分かる内容だ。(*以下、本稿で示すメール及び添付文書は、HUNTER編集部が時系列に従って加工)

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 省内調整の結果、同日18時から永田町合同庁舎の7階にある特別会議室で、獣医学部新設に関する協議が行われたことが分かる。 

 次が、協議翌日の27日のメール。添付された「打ち合わせ概要(獣医学部新設)」には「*取扱注意」とあり、内閣府が≪平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短スケジュールを作成し、共有いただきたい。これは官邸の最高レベルが言っていること(むしろもっと激しいことを言っている)≫などと求めたことや、≪「できない」という選択肢はなく、事務的にやることを早くやらないと責任をとることになる≫という内閣府側の強要ともとれる発言が記録されている。

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 最後のメールは、11月8日の発信。高等教育局専門教育課から省内の学部設置室や私学部にあてたもので、添付文書には、獣医学部新設が可能となるよう、加計学園側に伝えるべき改善策が記されている。
 
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 安倍首相をはじめ政府側は、「出所不明」としてメールの存在を事実上否定。調査も行わない構えだ。しかし、一連のメールと添付文書は明らかに文科省内で共有されたもの。同省の職員でなければ、作成することのできない内容となっている。



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