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創価学会の影
癒着の証明(4) ― 福岡市長と「福住」―

2015年3月26日 08:20

高島市長選 24 日、福岡市中央区にある認可保育所「中央保育園」(運営:社会福祉法人福岡市保育協会)の移転をめぐる住民訴訟に、福岡地裁の判決が出た。
 移転先確保を名目に不必要な土地を取得したことが違法な支出負担行為だったとして、中央保育園の保護者らが市に対し、高島宗一郎市長(写真)に購入費8億9,900万円を返還させるよう求めていた。
 請求は棄却されたが、事件の闇は解明されぬまま。主役である市長と福岡市内の不動産会社「福住」、その裏に見え隠れする宗教団体との蜜月が続いている。

疑惑の土地取引
 問題の土地取得について、福岡地裁が下したのは表面に出てきた事実についての判断。請求棄却の理由は、こうした裁判の常で「行政の裁量権の範囲」だったとするものだ。判決文を読んでも、市長と福住をめぐる裏の動きには一切触れられていないことがわかる。

 市と福住の土地取引には、不正を疑われても仕方のない経緯がある。保育園の現地建替えを突然撤回し、移転を決定したのは高島市長。その理由が、もともと中央児童会館と中央保育園があった場所に「商業施設」を造るためだったことが、市関係者の証言によって明らかとなっている。市長の指示は「ふたつ(中央児童会館と中央保育園)とも出してしまえ」――結果として、中央児童会館は残さざるを得なかったものの、保育園が締め出される形となっていた。従来計画通りの現地合築なら、新たな土地取得は必要がなかったということだ。裏話を証言する市関係者が法廷に出ていれば、問題の土地を買う必要がなかったことが証明されていたことだろう。

 市はその後、在園児保護者らの反対を無視して、ラブホテル街にあった土地を移転用地に決定。用地買収までの過程では、福住が前所有者から問題の土地を買い取るのを待って、土地取得のための実務を始めた形になっていた。市上層部が、方針決定以前に福住が移転用地を提供できることを承知していたとの証言もある。それが転売益1億3,000万円のカラクリだ。

監査委員も異例のグレー判定
 一昨年9月、当時の在園児保護者らが提起した住民監査請求に対し、市監査委員がまとめた監査報告には『土地選定の手続きが全般的に安易であり慎重さを欠いている印象を受け、福岡市は当初から本件土地を取得する方針があったのではないかという疑念は払拭されない』などと疑問点を指摘したうえで、次のような踏み込んだ意見を付記していた。

 今回、中央保育園について、市政運営会議での決定により、それまでの現地建替えから単独移転に大きく方針変更がなされていますが、その決定は市内部でのみ行われ、この過程をオープンにし、市民の理解を得ようとする姿勢が十分に見受けられません。また、保育園用地の選定手続きや取得手続きには不備があるとともに非常に不透明です。

 何よりも、市民生活に重大な影響を与える事項については、法令上個別に議会の議決が必要とされなくても、議会に積極的に報告し、説明責任を果たすべきであると考えます。
 今後、中央保育園に限らず、市事業にかかる意思決定過程の透明性の確保を徹底するよう強く要請します。

 違法・不当とは言えないとしながらも、明らかなグレー判定。異例の監査結果が、疑惑の存在を認めた格好となっていた。

九州・アジア未来塾
 さて、下は市長の資金管理団体「アジアリーダー都市研究会」が開催してきた政治資金パーティー「九州・アジア未来塾」の参加者名簿の一部。福住の代表取締役社長が参加していた(赤いアンダーラインはHUNTER編集部)。

めいぼ新.jpg 名簿の記載は、中央保育園移転用地の土地取引が進む過程か、あるいはその後、当事者である不動産会社の社長が、高島市長の政治資金パーティーに堂々と参加していたことを示している。同パーティーの参加費は3万円。市が土地を買った相手先企業の代表者が、市長に政治資金を提供していたことになるが……。

チラつく創価学会の影
 福岡市に保育園移転用地を売った不動産業者「福住」は、公明党・創価学会との深いつながりを持つ。同社の創業者は熱心な創価学会信者。その子息は平成25年夏の参院選で公明党の比例区候補として立候補し、初当選を果たしている。

 一方、疑惑まみれとなっている九州・アジア未来塾を実質的に切り盛りし、多くのの参加者を募ってきたのは、福岡市に本社を置き200億円前後の売り上げを誇る化粧品通販会社「新日本製薬」の社長(上掲の参加者名簿参照)。関係者の証言によれば、九州・アジア未来塾には、同社と取引関係にある業者や社長の知り合いなどが数多く呼ばれてきたという。その新日本製薬の社長、じつは創価学会の関係者である。

 高島市長を支えてきたのは自民党だが、実態は麻生太郎副総理とその系列の井上貴博衆院議員、中村明彦県議ら少数。組織的に支えとなってきたのが、創価学会であることを見落としてはなるまい。



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