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福岡市長選高島陣営 地場企業幹部ら選対要員に

2015年3月20日 07:00

高島市長選.jpg 昨年11月に投・開票が行われた福岡市長選挙で、複数の地場企業幹部や社員が、高島宗一郎市長(写真)の陣営で「選対」の一員として組み込まれ、選挙戦の手伝いをしていたことが明らかとなった。
 HUNTERが独自に入手した文書や取材によれば、複数の選対要員の所属先は、いずれも福岡市発注の業務を受注している企業。高島陣営から企業関係者への報酬は支払われておらず、無償で手伝った形となっている。選挙期間中、選対要員に対する給与が所属企業から支払われていれば、その分は公選法が禁止している寄附にあたる可能性もある。
 癒着の温床ともいえる選挙の実態に、改めて批判の声が上がりそうだ。

流出した選対文書
 HUNTERが入手したのは、高島市長の陣営が選挙中に作成したとされる文書。選対の組織図をはじめ「企画」、「総務」、「事務」など職掌ごとに区分された出勤簿もある。一連の文書を精査し、関係者に話を聞いたところ、高島陣営が作成・使用していた内部文書であることが明らかとなった。(下の写真は、市長選直前の高島市長の事務所)

市長選直前の高島市長事務所

 文書に記載された氏名について所属先等の調べを進めたところ、福岡市から業務を受注している企業グループの役員や、福岡を代表する大手で構成される「七社会」のメンバー企業に在籍する幹部社員らが、選対要員として組み込まれていたことが判明した。本人が社名を答え、所属先企業での在籍確認も取れているケースのほか、関係者の証言から市との関係が判明したものもある。

公選法違反の疑いも
 出勤簿で確認できた選対要員は、高島市長の秘書を除いて30人以上。このうち約半数の所属先や市長陣営との関係が分かっている。携帯電話の番号を知ることができた何人かに直接話を聞いてみたが、ある選対要員は所属企業名を告げたところで話を打ち切り、以後、連絡が取れない状態だ。所属先企業に確認したところ、この人物が「課長」であることを認めている。

 高島陣営が福岡市選挙管理委員会に提出した「選挙運動費用収支報告書」を確認したところ、人件費支出は「車上運動員」の8名のみ。事務員や労務者への支出はない。HUNTERが入手した選対出勤簿に出てくる名前は記載されておらず、すべての選対要員がボランティアだった形となっている(下の写真参照)。

選挙運動費用

 選挙戦は14日間(11月2日告示、16日投・開票)だが、市長陣営の事務所開きは昨年の10月7日。11月16日の投・開票まで1か月以上、選対が機能していたことになる。この長丁場を、ボランティアだけで乗り切れたとは思えない。仮に、企業側の派遣で人員をまかなったということになれば、派遣された選対要員の給与分が市長への寄附。当該企業が、福岡市と請負その他特別の利益を伴う契約者で、なおかつ契約期間が終了していない場合は、公職選挙法違反となる。

 癒着の温床ともいえる高島陣営の実態とその問題点について、次週の配信記事で詳しく報じていく。



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