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まだある!福岡市長のタクシーチケット私的流用
― 拡大する出張疑惑 ―

2014年9月 8日 09:15

乗車伝票 高島宗一郎福岡市長(写真)の東京出張をめぐるタクシーチケットの私的流用疑惑が、出張命令書の改ざんというより大きな疑惑を招く形となった。タクシーチケットの私的流用なら、「間違い」だったとして返金で済ませることも可能だっただろうが、組織的な公文書の改ざんなら、公文書偽造という犯罪。決済権者が市長本人である以上、「職員のミス」で収まる話ではない。
 改ざん疑惑の発端となったタクシーチケットの私的流用だが、他にも疑わしいケースがある。

欠ける「公人」としての自覚
 下は、平成24年11月5日に、高島市長が使用したタクシーチケットの写し。12時50分から紀尾井町と青山方面を往復したことが分かる。

チケット 2.jpg

 次はこの時の出張命令書。出張目的は「指定都市市長会」への参加で、4日から5日までの日程となっている。5日の用務開始が早朝だったため、4日は「公用前泊」だ。

旅行命令(依頼)書

 随行職員の復命書類を確認したところ、5日は午前10時から紀尾井町のホテルニューオータニで指定都市市長会の「第7回 市民生活・都市活力部会」。同日午後2時30分からは同じニューオータニ内で指定都市市長会議が開かれていた。他に公務は入っていない。この日、青山では市長会関連の会議や催しはなく、ホテルニューオータニがある紀尾井町と青山の往復は、市長のプライベートだった可能性が高い。そうなるとタクシーチケットの私的流用だ。

 市長が片道分の旅費を自己負担して「東京での夜」をプライベートに当てるようになったのは、平成25年1月から。従って平成24年のこの出張は、往復とも公費で賄われている。だが、タクシーチケットの使用実態を追うと、「前泊」した4日のタクシーチケット使用も、私的流用だった疑いが浮上する。下は、24年11月4日のタクシーチケットの写し。市長が羽田からタクシーで向かったのは、宿泊したニューオータニがある紀尾井町ではなく「四谷」となっている。市長がホテルに直行したのではないことは明らかだ。

11.jpg

 しかも、チケットを使ったのは午後13時45分。市長は、何の公務もなかった4日の午後、早い時間に東京入りしていた。四谷に着いて以降はプライベート――少しでも私的な時間を多く取ろうとしていた市長の姿が浮き彫りとなる。

 ちなみに、この時開かれた「第34回指定都市市長会議」には18人の市長・副市長が参加していたが、午後2時半から4時50分までの2時間20分にわたる会議の中で、高島市長が発言したのはたったの1回。首長と国会議員の兼職についての市長会としての提案に関する議論の中で、次のように発言していた。
 

私も基本は2番ということで落ちついていいとは思うんですが、ただ、今河村市長がおっしゃったその方法論というところで、例えば国と地方の関係、もしくは多様な大都市制度という中で、これまでずっと議論して動かなかったものが、大阪がちょっとあらわれて、それで国がずっと動かなかったものが口をあけて、また閉じてしまった。やっぱりそういった意味では、方法論とか、運動体としての私たちの会議というところも1つ、どうそれを実現していくかという現実レベルの話もあるので、2番がまさにその理想論として私は正しいと思います。ただ、河村市長がやっぱり今の国を考えたときに、スピード感を持って本当に2を実現するためにも、まずは実効ある政治的運動という意味で1番のご提案も、お気持ち的にはわかりますという意見を言わせていただきます。(全国市長会議『議事録』より)

 テレビカメラの前では饒舌な高島市長だが、全国の市長達に混じっての発言としては極めて低レベル。まともな日本語になっていない。しかも、たったこれだけの発言をするために要した経費は、お決まりのファーストクラス利用だったため市長分だけで108,840円。一方、パック料金だった随行職員二人の旅費合計は77,640円。市民感覚からすると、どうみても市長の旅費は「税金の無駄遣い」であろう。

同様ケース他にも
 同じようなケースは、他の出張でも確認できている。平成24年2月、市長は26日に開催された「東京マラソン2012」を視察するため上京したが、公用前泊するため25日に東京入りしていた。しかし、羽田から向かった先は「新宿」だったことが、同日使用のタクシーチケットから明らかとなっている(下参照)。

2.jpg

 マラソン本番の26日は、終日ハイヤーに乗っての視察で、下の「乗車証明書」から同日のハイヤー使用状況が明らかとなる。起点は「紀尾井町」――市長はよく利用するホテルニューオータニに泊まっていたとみられる。そうすると前夜の「新宿」行は、私的な用件だった可能性が高い。出張利用のプライベートなら、このタクシーチケット使用は私的流用となる。市長は、公私の区別がついていない。 

乗車明細書

 マラソンの視察にハイヤーを使う市長も珍しいが、この時の視察がいかにいい加減なものであったか、明らかにしておきたい。ハイヤーの乗車証明によれば、市長が動き出したのは午前9時半東京マラソンは同9時05分にスタートしており、市長はこれには間に合っていない。東京都庁前であったスタートを見ていないのだ。ハイヤーの走行経路は「紀尾井町~飯田橋~羽田」。マラソンコースは都庁から飯田橋に向かっており、市長は中間地点の飯田橋で「見物」したに過ぎない。不可解なのは、午後の比較的早い時間に終わっているはずのマラソン視察が、夜まで続いていたこと。ハイヤーの使用は、20時10分までとなっている。午後から夕方まで、市長が何をやっていたのか分からない。結局、この日のハイヤー使用料は「49,230円」。まともな視察とは、到底言えまい。

 飛行機ならファーストクラス、車はハイヤー――。この若い市長は、税金を食い物にして遊んでいるだけだ。証拠は、まだまだある。



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