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福岡市長 業務時間にジム・サウナが常態化
問われる市政トップの資質

2013年10月22日 08:10

 福岡市の高島宗一郎市長が、市議会開会中の16日、ホテルのフィットネスクラブにあるスポーツジムやサウナを利用していた問題(17日既報)をめぐり、新たな事実が判明した。
 HUNTERの取材によれば、市長は度々同クラブを利用、その大半が平日の市役所業務時間中だった。こうした愚行が常態化していたと見られる。市長は、市民からの批判を心配する周囲をよそに、クラブ通いを続けていたという。
 21日、HUNTERの報道を受けた開会中の福岡市議会では、市長の議会中における職務放棄が問題視され紛糾。予定された決算委員会総会の開会が大幅に遅れたが、非公開の運営理事会で説明した市長は反省の色さえ見せず、淡々と経過を説明しただけだった。公の場で釈明することを避けた格好だが、新事実発覚で逃げ得が許されぬ状況となってきた。

頻繁だった平日・業務時間のジム通い  
 複数の関係者によれば、高島市長は、福岡市博多区のホテルに併設されたフィットネスクラブを頻繁に利用、スポーツジムやプールで運動し、その後サウナに入ることが多いという。
 問題は、クラブ通いの大半が市役所の業務時間中であること。市の職員はもちろん、市民が働く時間帯に、市政トップだけが優雅な一時を過ごしていたことになる。

 市長は特別職。勤務時間に定めはないが、職員の先頭に立って市民生活を守り、地域の将来を切り拓く責任があるはずだ。決まりがないことを盾に、勝手気ままが許されていいはずがない。しかも、福岡市は職員の不祥事が相次いだことで、組織を挙げて綱紀粛正に取り組んでいる最中。職員に対する厳しい姿勢がウリだった市長が、業務時間中に遊んでいたとあっては示しがつくまい。
 市民からの批判を心配した市長周辺が何度も思いとどまるように意見したが、高島市長本人は一顧だにしなかったという。
 市長への給与は114万4,000円、賞与は年間約481万円だ。福岡市で最高俸を受け取る人間としての資質・資格が問われる事態である。

会員資格の疑問―利益供与は?
 高島市長が利用しているフィットネスクラブは、ホテルの宿泊客とクラブ会員しか利用できないシステムとなっている。市内西区に自宅がある高島市長が、宿泊客としてクラブを利用することは考えにくく、そうなると会員資格が必要となる。同クラブの会員になるには100万円近くかかるというが、市長がこの資格をもっているかどうかあやしくなってきている。

 クラブ側に市長の会員資格について確認したところ、「そうしたことについては、お答えできません」。だが、次のような証言が存在する。「高島市長をクラブで見かけるのは、たいてい平日。ずいぶんふざけた市長だな、と思っていたが、やっぱりバレちゃったんだ。会員資格は持ってないんじゃないか。誰かの資格を借りてるか、あるいはクラブ側、つまりホテル側がVIP待遇でサービスしている可能性もある。だって、彼には金銭的な余裕なんてないはずでしょ」。

 金銭的な余裕の有無については分からないが、平成22年の市長就任当初、高島市長が通っていたのは中洲川端地区にある商業ビルのワンフロアを占めるフィットネスジム。なぜこの施設を利用することを止め、高級ホテルに併設されたクラブに通うのか―市長自らの説明を聞くしかあるまいが、焦点は「利益供与」ではないのか、という一点に絞られる。

議会混乱 自・公ら与党会派は市長擁護
 一方、17日のHUNTERの報道を受けた福岡市議会は、週明けの21日、共産などの野党会派が開催予定だった決算委員会総会の冒頭で市長本人による説明を求めたことで紛糾。結局、夕方になって運営理事会で市長が事実関係を認めたものの、謝罪は一切なし。自民、公明、みらい福岡が市長擁護に回ったため、臭いものに蓋をした形で終わってしまった。与党会派はそろって「問題なし」という姿勢だが、こちらも議会人・市民の代表としての自覚を欠いている。担いだ神輿が軽すぎたため、扱いかねるといった状況。改めて、市民不在の市政が浮き彫りとなった形だ。



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