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自民党「きさらぎ会」 求心力は鳩山マネー
盆・暮れに100万円単位の現金

2016年10月12日 08:35

1-1万円札.jpg 今年6月に亡くなった鳩山邦夫元総務相が主宰していた派閥横断グループ「きさらぎ会」のメンバーに、夏は100万円、暮れには200万円が鳩山氏側から配られていたことが分かった。
 鳩山氏周辺の人物や、きさらぎ会関係者の話から明らかとなったもの。受取額は議員によってまちまちで、年間最大300万円を受け取った議員もいれば、100万円だけのケースもあったという。
 鳩山氏側もきさらぎ会メンバー側も資金の動きを政治資金収支報告書に記載しておらず、裏金処理は明らか。政治資金規正法に抵触する現金のやり取りだった可能性が高い。

求心力は鳩山マネー 
 「きさらぎ会」は、故鳩山邦夫氏が主宰する形で平成23年に結成された派閥横断型の政策グループ。発足当初、鳩山氏の元秘書から国政に転じた議員など数名に過ぎなかった同会は、翌年暮れの総選挙で自民党が政権を奪回し、第2次安倍内閣が誕生した頃から急拡大。無所属だった鳩山氏が復党し安倍支援の姿勢を鮮明にしたこともあって、平成26年には100人を超えるメンバーを抱えるまでになっていた。
 
 鳩山氏は、自民党を2回離党し、曲折を経てその都度復党した経歴の持ち主。「政界渡り鳥」への評価は低く、党内で実力者として認められる存在ではなかった。その鳩山氏が主宰する政策グループに、100人を超える議員が集まったのは何故か――。求心力は、やっぱり「鳩山マネー」だった。

 鳩山氏本人から政治活動の実態を聞いていた関係者の話によれば、きさらぎ会メンバーへの資金供与は年2回。夏は「氷代」として100万円を、年末には「餅代」として200万円を、鳩山氏側から議員側に配っていたという。匿名を条件としながら、きさらぎ会の複数の関係者が鳩山氏側からの現金供与があったことを認めている。

 ばら撒かれたカネの原資は鳩山氏の個人資産だったとされ、同氏の関連政治団体が総務省などに提出した政治資金収支報告書には支出の記載がない。また、資金を受け取ったはずの政治家側の政治資金収支報告書にも該当する収入の記載はなく、政治資金規正法に抵触する現金のやり取りだった可能性が高い。

 きさらぎ会での現金供与は、永田町でも噂になっていたほど。「(きさらぎ会に)参加しただけで100万円」――こうした話が平成25年頃から囁かれるようになっていた。鳩山事務所の内情に詳しい国会関係者は次のように話す。
「昔のことですが、鈴木宗男さん(現・新党大地代表)が『ムネムネ会』というのを主宰していました。やっぱり派閥横断型の議員グループ。ある日、新人議員が鈴木さんの事務所から会合への参加を誘われ出席したのですが、翌日、鈴木さんの秘書が議員会館の部屋にやってきて『これは鈴木からです』と言って茶封筒を置いていったんです。封筒の中は100万円。居合わせた私もびっくりしましたが、一番驚いていたのはその新人議員でした。当時、鈴木さんから政治資金の提供を受けた議員は、ほとんどが政治資金収支報告書に収入として記載していました。一方、鳩山先生のきさらぎ会は領収書なし。(きさらぎ会)1回参加で100万円というのは、間違いではないですよ。資金処理をやっていたのは、鳩山さんのところの経理担当秘書。すべて裏で処理されているはずです。三重4区の田村(憲久:元厚労相)さん、鳩山さんの元秘書の吉川貴盛さん、広島3区の河合克行さんなんかは、昔から随分鳩山さんの世話になった口ですね。金権体質といえばそれまでですが、鳩山さんは明るかったから、それが救いだったんじゃないですかね」

 きさらぎ会は、鳩山氏の死後複数の共同世話人による運営体制に移行。顧問に菅義偉官房長官が就任しており、事実上の司令塔を務めていると見られている。同会のメンバーは、11日に告示された衆院福岡6区補選に無所属で立候補した鳩山氏の次男の支援を行っている。



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